東京都港区。赤坂見附駅から徒歩数分という都心の一等地に、5階建てのモダンな建物がある。金沢市に本院がある宗教法人「伝燈(でんとう)院」が2年前に開いた「赤坂浄苑」だ。広さ400平方メートル超の敷地に、本堂や、約3700基を収容できる納骨堂を備えている。 納骨した遺族は、ホテルのロビーのようなラウンジを抜け、2~3階の参拝室へ向かう。参拝ブースは計12あり、ICカードをかざすと奥の納骨庫から骨つぼが入った「厨子(ずし)」が出てくる。生花は供えてあり、掃除もいらない。夜9時までお参りでき、都会のサラリーマンが仕事帰りに手ぶらで立ち寄れる。 永代使用料は一基150万円、毎年の護持会費は1万8千円だ。将来、護持会費が払えなくなっても、合祀(ごうし)して永代にわたり供養するという。区画の販売は仏壇・仏具大手のはせがわに委託している。売れると手数料がはせがわに入り、残りは伝燈院が建設費の借金返済に充て