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ブックマーク / bunshun.jp (82)

  • ”強い”はずなのに魅力ゼロの中国とどう付き合うか | 文春オンライン

    これまで5年間勤務してきた多摩大学の非常勤講師の職を離れることになり、先日最後の講義を終えた(なお、勤務を離れた理由は不祥事とかではない。念のため)。 私はむかし塾講師のバイトをやっていたせいか、講義では小難しい理論を喋るよりも、来退屈な内容をおもしろく喋ってヤル気のない子をヤル気にさせるほうが得意であり、多摩大では1年生向けの中国語(必修の語学)の担当がいちばん楽しかった。いっぽう、頭を抱えたのが「普通の講義」である。 私たち中国ライターは、日常的に「中国とどう付き合うべきか」といった質問を受けることが多い。なので、講義でもひとまず日中関係史のような内容を喋っていたが、果たして大学教育の水準に見合う話だったのかは現在も悩ましいところだ。 ただ、中国は変化のスピードが速い。5年前の2012年度と現在の2017年度を比べると、似たような講義をしていても学生側に顕著な肌感覚の違いを感じたこと

    ”強い”はずなのに魅力ゼロの中国とどう付き合うか | 文春オンライン
  • 元林務官が執念の取材で追究した、ヒグマによる史上最悪の惨殺事件の真実――2018年も気をつけたい身近な危険生物 | 文春オンライン

    書『慟哭の谷 北海道三毛別・史上最悪のヒグマ襲撃事件』は、大正4年(1915)の暮れ、北海道苫前村三毛別(さんけべつ)の開拓地に突如現れ、8名もの人をい殺した三毛別羆(ひぐま)事件の真相を初めて明らかにした傑作ノンフィクションとして関係者の間では、非常に高い評価を受けてきた。著者の木村盛武氏は林務官という仕事の傍ら、ときに怒鳴られ、門前払いをらいながらも、事件の生存者からの聞き取りを続け、執念で事実を掘り当てた。奇しくも事件から100年を迎える今年、特別編集版として文春文庫のラインアップに新たに加わる事を受けて、改めて木村氏にお話をうかがった。 ◆ ◆ ◆ ――三毛別羆事件は、日のみならず世界史的にみても類を見ない、まさに史上最悪の熊による事件として異彩を放っていますが、木村さんがこの事件に興味をもたれたきっかけは、どういうものだったのでしょうか? 木村 初めてこの事件のことを

    元林務官が執念の取材で追究した、ヒグマによる史上最悪の惨殺事件の真実――2018年も気をつけたい身近な危険生物 | 文春オンライン
  • 2018年、「権力の時代は終わった」と認識することから始めたい | 文春オンライン

    議論をするためには、その前提になる認識の共有がとても大切だ。これがずれてしまっていると、議論はいつまでたっても平行線のままになってしまう。いま、国会でもメディアの中でも、政治の議論がかみあっていないのは、この認識共有ができていないからではないかとつねづね感じている。 この背景には、テクノロジーの進化や近代という時代の終わりでいろんなことが移り変わっているのに、わたしたちの認識がうまくアップデートされていないという問題があるのではないかと私は考えている。そこで2018年をはじめるに当たって、もっとも基的な世界の認識について、実は大きくアップデートすべき点があることを書きたい。 そのアップデートすべき点とは、「パワーとは何か」という認識の問題だ。 2030年、覇権国家は存在しなくなる 国際社会でいえば、アメリカが唯一の超大国として、圧倒的なパワーだった時代はそろそろ終わろうとしている。中国

    2018年、「権力の時代は終わった」と認識することから始めたい | 文春オンライン
  • “UFOの人”矢追純一が認めた! 「イモトアヤコ、あいつ命張ってるよね」 | 文春オンライン

    「UFOの人」としてベールに包まれている矢追純一さんに迫るインタビュー。後編は「矢追純一という人間をやってます」と語るその人生観、知られざる「満州体験」、そしてスタンリー・キューブリックとの出会い、イモトアヤコへの評価まで81歳の心境を伺った。嫌いなべものも初告白! UFOなんかどうでもいい ―― お話を聞いてると、矢追さんは、生きることに対してとても明るく、肯定的ですよね。一方で、UFOとか超能力にのめり込んで、世の中に対して否定的に考えてしまう人も多いと思うのですが、どこに違いがあるんでしょうか? どこにものめり込んでないもん。僕は別に好きじゃないから。どうでもいいんだ。そう言うと怒られるけど。 ―― 私たちからすると、矢追さんはUFOにのめり込んでいる人だと思ってしまってるんですけど、実はそうじゃないんですね。 みんなそう思ってるらしいんだけど、バカだね。そういうふうに思いたきゃ思

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  • “UFOを流行らせた男” 矢追純一81歳「空を見上げてほしかった」 | 文春オンライン

    矢追純一。その名は、1970~80年代を生きた日人に強烈な印象を残している。80年代に幼少期を過ごした私も、日テレビ『木曜スペシャル』のUFO特番や超能力特番に熱狂した。まだ家と学校の中だけで生きていた時代、矢追さんは世界の不思議への案内役だったのだと思う。だが、大人になってテレビ史を研究する中で、彼は何よりも伝説のテレビマンだったのだと気づかされた。そして、テレビマンとしてのお話を聞いてみたいと思った。 待ち合わせの喫茶店に現れた矢追さんは、赤いダウンジャケットを着込み、81歳とは思えないような若々しさだった。インタビューでは、「テレビの黄金時代」を知る一人のテレビマンとして、黎明期のテレビからドキュメンタリー論、さらには現在のテレビについてまで、熱く語ってもらったーー。 (照れながら)そんな、話すことなんてないよ。 ―― 日テレビに入社するにあたって、こんな番組を作りたい、といっ

    “UFOを流行らせた男” 矢追純一81歳「空を見上げてほしかった」 | 文春オンライン
  • ノストラダムス五島勉の遺言「終末を思え、道は開かれる」 | 文春オンライン

    ◆ ライター歴60年以上 『女性自身』に創刊号から書いてるんです ―― 『ノストラダムスの大予言』を書くまで、五島さんは週刊誌のライターとして長くご活躍だったんですよね。 五島 上京後しばらくしてから、出版社が次々と週刊誌を創刊する時代になりました。私は、光文社の『女性自身』に創刊号から書いてるんです。 ―― 『女性自身』は、立ち上げから2ヵ月という短期間で創刊されたとか。 五島 もうゴチャゴチャ。しかも美智子さまブームの直前で、皇太子妃候補をピックアップして、何人もの人を追っかけたり張り込んだりと、こっちも必死でしたね。 ―― その頃の記事で、今でも覚えているものはありますか? 五島 創刊してすぐにスチュワーデス殺人事件がありました。後に松清張さんが、それを題材に小説を書いてますね。 ―― 『黒い福音』ですね。あの事件を担当されたんですか! 五島 はい。BOAC航空のスチュワーデスが、

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  • 伝説のベストセラー作家・五島勉の告白「私がノストラダムスを書いた理由」 | 文春オンライン

    五島 6月頃からいろんな病気をしましてね、最後は心不全にまでなりました。心不全というのは死に至る病で、程度にもよりますが、たいてい生き返らないんだそうですよ。 ―― 無事に復活されたわけですね。 五島 ようやく退院して、退院後間もなく88歳になりました。 ―― 米寿を迎えられたということで、おめでとうございます。 五島 いえいえ、とんでもないです。何がめでたいって話ですよ。友達ももうずいぶん死んでますし。週刊誌で一緒に仕事した仲間も、たいてい辞めるか、亡くなるかしてますからね。 母に受け継がれた話の中に、黙示録や予言の話があった ―― 今日は、五島さんが週刊誌のライターとして活躍していた時代についても伺いたいのですが、まずはやはりノストラダムスから始めさせてください。1973年に出版された『ノストラダムスの大予言』は大ベストセラーになりましたが、最初から予想されてましたか? 五島 いや、私

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  • かくて『シン・ゴジラ』は「国民映画」となりき | 文春オンライン

    『シン・ゴジラ』が大ヒットした。総監督は『新世紀エヴァンゲリオン』(以下『エヴァ』)の庵野秀明。観客動員数は400万人を突破し、興行収入は70億円を超えたという。客層の幅広さ、反響の大きさからして充分「国民映画」の域に達したと言ってよい。 成功の理由は何か。日伝統の得意技を使ったからだろう。世界を重ねて、その世界に思い当たる観客を喜ばすやり方だ。歌舞伎や文楽の常套手段。『仮名手忠臣蔵』なら『太平記』の世界と赤穂浪士の世界を、『東海道四谷怪談』なら忠臣蔵の世界にお岩さんの怪談話を重ねる。そうやって世界の重ね方を楽しむ。分かる観客は勝手に考え面白がる。想念を暴走させ、深読みもしてくれる。 第1作を巧みに歌取り 『シン・ゴジラ』は具体的にどんな世界を重ねているか。まず土台を成す世界は1954年の多猪四郎監督作品『ゴジラ』。「ゴジラ映画」の第1作にして傑作中の傑作。そこでゴジラは、伊豆諸島

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  • 宇多丸×真魚八重子 「俺を指差すな!」と思ってしまう恐怖の「実録犯罪映画」 | 文春オンライン

    ライムスターの宇多丸さんと映画評論家の真魚八重子さんによる「オススメの実録犯罪映画」対談。第2弾は「実録犯罪映画」の歴史と変遷、「これはお前のことだぞ」と自分が名指しされているような錯覚に陥る、恐怖の「指差し映画」について。ラスベガスの銃乱射事件、座間9人殺害事件など国内外でフィクションさながらの事件が相次ぐなかで、「実録犯罪映画」が問いかけるものとは何なのでしょうか。(全3回の2回目。#1、#3も公開中です) ◆◆◆ 実録犯罪映画の系譜 真魚 「実録犯罪映画」って、たとえば実在の犯罪者カップル、ボニー&クライドをモデルにした『暗黒街の弾痕』(1937年)や『拳銃魔』(1949年)を始め、かなり昔からありますよね。それ以前に、クラシックなギャング映画なんかは、具体的に「この人」というモデルはいなくとも、明らかに当時世のなかを騒がせていた犯罪者たちをネタにしていますし。

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  • 宇多丸×真魚八重子「ダメ人間」バリー・シールを演じるトム・クルーズは最高! | 文春オンライン

    実は雑魚キャラ? 当のバリー・シールとは ――新作映画『バリー・シール/アメリカをはめた男』のトム・クルーズはいかがでしたか? 真魚 トムの演じるキャラクターって、超人かダメ人間か、大きく2パターンに分けられると思うのですが、実在した麻薬の運び屋バリー・シールを演じた作は、久々に後者をたっぷりと味わえる作品でした。 宇多丸 作の監督ダグ・リーマンとは、以前タイムループSF『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(2014年)でもタッグを組みましたが、そういえば、あの作品でもトムはダメ人間でしたね。 真魚 リーマンは、近年におけるトムのそっち路線を開拓している監督の筆頭格です。「トム・クルーズ映画」というと、どうしても狭い感じに見られがちですが、前述の2パターンのなかで、当にいろいろな役を演じている。実は、かなり振り幅の大きい俳優だと思うんです。 宇多丸 トムのキャリアは、点じゃなくて、

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  • 宇多丸×真魚八重子 ヤンキー文化圏の「深みのない犯罪」はシュールで場違いすぎて恐ろしい | 文春オンライン

    ライムスターの宇多丸さんと映画評論家の真魚八重子さんによる「オススメの実録犯罪映画」対談。第3弾はヤンキー文化圏の「深みのない犯罪」の恐怖と、「正しくない人」に寄り添える映画という存在について。「実録犯罪映画」からの学びを考える最終章です。(全3回の3回目。 #1と#2も公開中です) ◆◆◆ リアル脱獄囚が出演する脱獄映画 宇多丸 陰惨な作品が続いたので、ちょっと人の死なない系の実録犯罪映画にも触れておきましょうか。僕がオススメしたいのは、ジャック・ベッケル監督の『穴』(1960年)です。パリ14区のサンテ刑務所で1947年に起こった脱獄事件を描いているのですが、実話であるのみならず、実際にその事件に関わった脱獄囚が出演しているというレアな作品です。 真魚 脱獄囚のロラン役で出演しているジャン・ケロディですね。 宇多丸 さらには、原作者であるジョゼ・ジョヴァンニも脱獄囚仲間。 真魚 ケロデ

    宇多丸×真魚八重子 ヤンキー文化圏の「深みのない犯罪」はシュールで場違いすぎて恐ろしい | 文春オンライン
  • 樋口真嗣×松尾諭『シン・ゴジラ』対談#2 なぜ日本で大ヒットして、スペインで野次られたのか? | 文春オンライン

    興行収入82.5億円。キャスト329人、スタッフ総勢1000人以上。『シン・ゴジラ』はなぜ大ヒット映画となったのか? あれから1年。樋口真嗣監督と泉修一役・松尾諭さんが秘話に次ぐ秘話を語り尽くします! (#1からつづく) 樋口 小学生のときにテレビで観ました。僕ら子どもの頃は土曜日の夕方、8チャンネルで4時からいろんな怪獣映画をやっていて、「もうゴジラやるから帰るわ」って友だちと遊ぶの切り上げてましたから。 松尾 野球とか途中でやめて、帰っちゃう。 樋口 そう。友情より怪獣をとった。 松尾 ハハハ。しかし、そんな樋口少年が、将来ゴジラの監督になろうとは。 樋口 ゴジラ役を野村萬斎さんに演じていただくことになるとはね、思いもしませんでしたよ。野村さんは「なりきりたいから面をつけさせてくれ」と仰ってくださって、能面を参考にしながら同じような造りのゴジラのお面を作って、それをつけて動いていただき

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  • 樋口真嗣×松尾諭『シン・ゴジラ』対談#1 最大の誤算は「泉修一のブレイク」 | 文春オンライン

    樋口 最初に松尾さんに会ったのは、いつだっけ? 松尾 『MM9』ですよ。伝説の深夜ドラマ。あれがなかったら『シン・ゴジラ』はなかったという。監督が樋口さん、キャストに高橋一生、ピエール瀧さん、橋じゅんさん……。そして『シン・ゴジラ』総監督・庵野(秀明)さんも出演してました。 樋口 粟根まことさんも出てました。『MM9』はもう5年前くらいになる? 松尾 いや、もっと前ですよ。僕に子どもが生まれる前ですもん。7年前ですか。 樋口 俺がもう映画に疲れてて、これからはテレビと配信の時代だって、テレビドラマをやってみたくなったんですよね。そこで一緒になって、仲良くなって、僕の撮るやつ撮るやつ全部に……。 松尾 いやいや、そんなことないですよ。『のぼうの城』とか全然お呼びがかからなかったですからね(笑)。5年くらい前に偶然会って、それで『進撃の巨人』の役をいただいたのが樋口さんとの2回目のお仕事です

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  • 矢口蘭堂と巨災対が“根城”にした首相官邸6つの謎 | 文春オンライン

    邦画のゴジラシリーズとして12年ぶりに製作され、大ヒット作となった『シン・ゴジラ』で注目されたのは、これまでのゴジラ映画に多く見られた子供向け要素や、空想科学的なガジェットを排して、現実の日とゴジラとの戦いを描いた点だ。劇中には実在する日政府・官庁の組織や役職が多数登場し、危機管理のスキームも忠実に再現されている。 多くの人にとって、災害で活動する組織といったら、テレビで見かける被災地で活動する自衛隊や消防、救急、警察を思い浮かべるだろう。真っ先にイメージされるのはこのような組織であって、永田町や霞が関の住人たちではないはずだ。『シン・ゴジラ』では実働部隊の苦闘も描いているが、物語の焦点が政府中枢に当てられていることが、逆に新鮮に映ったのかもしれない。 が、実際に劇場で観た方の多くは、セリフやら字幕で出てくる大量の役職に理解が追いつかなかったのではないか(筆者も初見ではとても追いきれな

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  • “ゴジラ音楽の父”と「NHK緊急地震速報チャイム」の不思議な縁 | 文春オンライン

    ◆ 「映画は実験場として使ってる」 ――大ヒット映画『シン・ゴジラ』では、おなじみの『ゴジラ』のテーマのみならず、“ヤシオリ作戦”決行時に流れた『宇宙大戦争』のマーチなど、伊福部昭の音楽に再び光が当てられました。クラシックファンのみならず、今なお多くのファンを持つ伊福部昭ですが、叔父様と『ゴジラ』の話をされたことはあるんですか? 伊福部 いやそれが、ないんですよ。ないというか、聞けなかったというほうが正しいかもしれない。叔父がその話をしたがらないところがありまして。 ――え! それはどうしてなんでしょう。 伊福部 「あれは違うもんだから」っていう言い方をしてました。「音楽は完結していなければならないから」って。叔父の著作に『音楽入門』というものがありまして、そこに映画音楽についても書いてあるんですが、あくまで映画音楽とは場面を強調したり、効果を与えるものであって、映画音楽自体を取り出しても

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  • ロシア革命100年 声優・上坂すみれ「ソ連大好き」インタビュー#3 私のフルシチョフ | 文春オンライン

    ◆ ウラー三唱は、わりと自然にやっているんですけど…… ――アニメ『ガールズ&パンツァー』ではプラウダ高校の副隊長・ノンナ役をされましたが、ノンナはまさにロシアキャラとも言うべき存在でした。上坂さんが希望して役に就かれたのですか? 上坂 いえいえ、普通にメインキャラクターのオーディションを受けたのですが、その役には決まらずにいたところ、どうもロシアキャラがいるらしいよ、というお話をいただきまして。ノンナは日人なのに時々ロシア語を話すという「ロシアかぶれ」キャラ。ですから、私の分身みたいでした(笑)。 ――発音が完璧でしたよね。『タモリ倶楽部』に出演されたときに披露されたロシア語にも、ロシア人の先生が感動していました。 上坂 いえいえそんな。ロシアの方が聞いて「まぁ、聞き取れるね」くらいのものだと思います。 ――『ガールズ&パンツァー』では、エキストラの方にロシア語発音の指導もされたとか。

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  • ロシア革命100年 声優・上坂すみれ「ソ連大好き」インタビュー#2 ソ連崩壊の年に生まれて | 文春オンライン

    ◆ 受験しながら、ロシアは広くて知らないことがまだまだあるなあって ――大学は上智大学外国語学部ロシア語学科に進まれました。とにかく、ソ連が好きだからここに進学したかった、という感じですか? 上坂 高校3年生になっても春先まで全然進学先が決まっていなかったんです。そんななか、ソ連のことばかり調べて、授業もろくに聞いていなかった私を見かねた担任の先生が「ロシア語学科があるし、ここは公募推薦もしているし」って教えてくださったんです。上智大学はすごく入試が難しくて、特に世界史なんか、とんでもない難しさなんです。ところが、公募推薦だと1.2倍ということなので、これはもしかしたら入れるんじゃないか、と。それで、受験したんです。 ――ロシア語が受験科目なわけではないんですよね? 上坂 ロシア語は出ませんが、ロシアに関する問題が何十問か出ました。小論文もあって、これもロシアに関するテーマ。2次試験は面接

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  • ロシア革命100年 声優・上坂すみれ「ソ連大好き」インタビュー#1 私とジダーノフ批判 | 文春オンライン

    上坂 ズドラーストヴィチェ。よろしくお願いします。 ――さすがの発音ですね。今年はロシア革命から100年ということで、上坂さんにお話をお伺いします。 上坂 いいんですか、私で。亀山郁夫先生とかもっと詳しい方はたくさんいらっしゃると思うのですが……。 ――亀山さんでも、佐藤優さんでもなく、上坂さんなんです。 上坂 ありがとうございます。 ――そもそもなぜソ連がお好きなのか。その経緯からお話を聞かせていただけますか? 上坂 高校1年生のときに、YouTubeでたまたまソ連の国歌「祖国は我らのために」を聴いたんです。それまでは恥ずかしながら、モスクワがどこにあるかも知らないくらいだったんですが、国歌を聴いて急に興味が湧いたんです。それで関連動画を次々に見ていって、ソ連にはまったんです。 ――どんな動画を見たり聴いたりしたんですか? 上坂 レーニンの演説とか、プロパガンダ映画の一部とか、軍歌とか。

    ロシア革命100年 声優・上坂すみれ「ソ連大好き」インタビュー#1 私とジダーノフ批判 | 文春オンライン
  • 「茶髪がいると評判下がる」女子高生“黒染め強要”で学校側の言い分 | 文春オンライン

    大阪府立懐風館高校(羽曳野市)の3年生の女子生徒が、生まれつき茶色い頭髪を黒く染めるよう学校から強要され精神的苦痛を受けたとして、大阪府を相手取り約220万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。 社会部記者が語る。 「訴えによれば、女子生徒は学校側から髪を黒くするよう指導され、昨年9月には4日に1度、黒く染め直して登校していましたが、教師に『アウト~』『黒くしないなら学校に来る必要はない』などと言われた。文化祭や修学旅行への参加も認められず、旅行のキャンセル料も請求された。母子家庭の生徒に対し、担任が『家庭環境の変化の際に、両親の気を引きたくて頭髪を染めたのか』とも。 その後、女子生徒は不登校となり、母親は弁護士を交え学校側と協議。ところが今年4月、登校を試みるとクラス名簿には自分の名前がなく、席もなかったそうです」 原告代理人の弁護士が語る。 「学校側は指導の理由を、『茶髪の生徒

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  • 小島秀夫が観た『ブレードランナー2049』 | 文春オンライン

    映画には、決して触れてはいけない領域に存在する、伝説の傑作がある。 それらは、安易な続編やリブートを許さず、特別な地位にとどまって、後続の作品やカルチャーに影響を与え続ける。 『ブレードランナー』は、そんな伝説的な作品のひとつである。 「ブレラン」の洗礼を受けた人間は、それ以前にはもう戻れない 1982年に公開されたこの作品は、その斬新なビジュアル、美学、テーマによってカルト化し、多くのフォロワーを生んだ。ハイテクとデッドテックが混在したレトロフューチャーな舞台設定、自己と他者、虚構と現実が曖昧になった世界での聖杯探求、エンタテインメントによって「人間とは何か」という哲学的なテーマを語ること。映画、アニメ、ゲーム音楽小説といった表現ジャンルだけでなく、ファッションなど、あらゆるカルチャーに影響を与えた。 「ブレラン」の洗礼を受けた人間は、それ以前にはもう戻れない。それほどのインパクトを

    小島秀夫が観た『ブレードランナー2049』 | 文春オンライン