日々報じられるニュースの陰で暗躍している諜報機関──彼らの動きを知ることで、世界情勢を多角的に捉えることができるだろう。国際情勢とインテリジェンスに詳しい山田敏弘氏が旬のニュースを読み解く本連載。今回は、世界最大にして謎に包まれているアメリカの諜報機関、CIAの「実は地味な実態」を深堀りする。 世界最大規模のスパイ組織 世界最強のスパイ機関はどこの組織であるかと元スパイに聞くと、日本人にも馴染みのあるアメリカのCIA(米中央情報局)が挙がる。名前がよく知られているだけでなく、人員も予算も世界トップクラスであり、最大規模のスパイ組織と言って差し支えないだろう。 ただ、彼らは極秘任務を行っている。その活動の全容が表に出てこないために、CIAというのは非常に謎めいた組織であると見られている。さらに世界各地の国政に関与して政権転覆を目論んだり、紛争地で情報工作をするなど、闇のスパイたちというイメー
![地味すぎるCIAの実態─朝は駐車場の奪い合い、電話対応とメールの返信に忙殺される日々 | スパイ映画のような「カーチェイス」なんて空想だ!](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d40d6b9fc22ee2454d23f7ed574cb7d6ea8c6830/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcourrier.jp%2Fmedia%2F2021%2F10%2F15025313%2FGettyImages-1131487083-e1634201633772-1600x900.jpg)