米紙「ニューヨーク・タイムズ」で約15年続いている人気コラム「モダン・ラブ」。読者が寄稿した物語の一つひとつから、愛おしくも複雑な人間模様が垣間見える。クスッと笑えるものから切ないものまで、毎週日曜日に1本お届けする。 今回の書き手は、SNSで見かけた韓国人男性に恋心を抱いたアメリカ人男性だ。「SNSの中の人」だった相手とひょんなことから仲良くなり、彼が学んだこととは? 彼がいるジムには、バスを3本乗り継ぎ、片道2時間かけて行く必要があった。ソウルの英語学校で働いていた僕には、そのときシフトの関係で5時間の空き時間があり、昼寝をするか、彼のジムに行くかの選択肢があったが、往復の時間を考えると、行ったところで汗をかく時間もなさそうだった。 それでも結局、僕はジムに行った。 インスタグラムでテホの存在を知ったのは、英語教師として韓国に来て最初の年だった。たぶん、韓国の男性ボディビルダーたちの写