家族中が新型コロナウイルスに感染したのに自分だけは陽性反応がまったく出なかったという人が、あなたの周りにもいるだろう。科学者たちがこの度、その一因を発見した。 一部の人が「感染未遂」を経験していることがわかったのだ。ウイルスが体内に入っても最初期の段階で免疫系のT細胞に除去され、PCR検査や抗体検査では陰性の結果が出ることになる。 パンデミックの第一波が押し寄せた頃の英国ロンドンで働いていた医療従事者で追跡調査した人たちのうち、約15%がこの状況に合致していたようだ。 この発見により、そうしたT細胞の反応を誘導する新世代ワクチンへの道が開けるかもしれないと科学者たちは言う。 ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンの免疫学者で、今回の論文の主執筆者であるレオ・スワドリングは次のように述べている。 「ウイルスにさらされても感染しない人たちがいるという事例証拠は、誰もがつかんでいました。わからなか