グルメなら誰もが知るニューヨーク・マンハッタンの三つ星レストラン「イレブン・マディソン・パーク」が、パンデミックに伴う休業を経て、動物性の食材を使わない「ヴィーガン専門店」として再出発することを5月に宣言した。これを受け、米紙「ニューヨーク・タイムズ」の記者が訪れたのだが、その評価やいかに……。 植物王国の「不気味の谷」に足を踏み入れた 「金槌を持つ者は、すべてを釘のように扱う」という諺がある。「ある手法に精通しているとそれに固執しがちだ」という意味だ。これと似たようなことが、ヴィーガン店として生まれ変わった「イレブン・マディソン・パーク(EMP)」に起きているように思われる。 同店のシェフでオーナーのダニエル・ハムは、肉とシーフードで培ったテクニックを、野菜にぶつけているからだ。