9頭身はあろうかというモデルたちが、大きな翼を背負い、下着姿でランウェイを闊歩する。その煌びやかなショーが世界中から注目を集めていた米大手下着メーカー「ヴィクトリアズ・シークレット(VS)」が、いま大きな転換点を迎えている。これまで自らが声高に謳ってきた「セクシー」を再定義し、彼らが進む道は──。 ヴィクトリアズ・シークレットの「エンジェル」たち──プレイボーイの空想を掻き立てるバービー体型のモデルたち──は、もういない。ラインストーンや羽根でできた、重さが14キロ近くに及ぶこともあるエンジェルたちの“翼”は、倉庫の中でほこりをかぶっている。ダイヤモンドをはじめ、本物の宝石をあしらった「ファンタジーブラ」もいまはもうない。 その代わり、(体型ではなく)その業績から知られる7人の女性たちが登場した。ピンク色の髪をしたサッカー界のスターで、ジェンダー平等を訴えるミーガン・ラピノー(35)、中国