人間が病原体に感染してなる病気の半分以上は、気候危機に関連した何らかの影響によってある時点で深刻化したことが、病気と気象災害の関連性を徹底的に分析した新たな研究でわかった。 この研究論文によれば、ジカ熱、マラリア、デング熱、チクングンヤ熱、さらには新型コロナでさえも、熱波、大雨、洪水といった気候の影響によって、その感染状況は悪化しているという。 こうしたさまざまな影響で病気がまん延する道筋は全体で1000以上もあり、これほどの脅威のオンパレードは「社会が包括的に順応するには多すぎる」と研究者らは述べる。 地球温暖化と降雨パターンの変化により、蚊、ダニ、ノミといった病原菌媒介生物の生息域が拡大しており、その結果、マラリアやライム病、西ナイル熱などの病気がまん延している。 嵐や洪水で住まいを失った人々は、胃腸炎やコレラの大流行を引き起こす病原体により近いところで生活せざるをえない。 その一方で