2月24日にロシアのウクライナ侵攻が始まって以来、プーチンの戦略を1938年のズデーテン地方をドイツに編入したヒトラーの戦略になぞらえる論調が、各国のメディアに広がっている。この比較は適切なのだろうか? 各国のメディアに掲載された専門家の意見から考察する。 「比較せざるを得ない」 「私は何かをヒトラーと比較することは嫌いだ。しかし、プーチンの妄想的な発言を聞くに、そうした比較をせざるを得ない」 コロンビア大学のロシア研究者スティーブン・セスタノビッチは2月24日、米週刊誌「ニューヨーカー」にこう述べた。 ちょうど数時間前に、ロシアのプーチン大統領がウクライナへの侵攻開始を宣言したばかりだった。プーチンは、ドンバス地方のロシア系住民が「大量虐殺」されているとして、あらためてウクライナ当局を非難し、侵攻の目的は、ウクライナの「非軍事化と非ナチ化」だと主張した。 イスラエルの日刊紙「ハアレツ」で