水銀による汚染では男の子がたくさん生まれ、鉛による汚染では女の子がたくさん生まれている──さまざまな汚染物質が新生児の男女比に関係しているのではないか、ということが最新の研究でわかった。 学術誌「PLOS Computational Biology」に掲載された同研究では、アメリカの人口の半分にあたる1億5000万人の8年分のデータとスウェーデンの全人口にあたる900万人の30年分のデータが分析された。これほど膨大な量のデータをもとに化学汚染物質と男女の出生比率の関係が調べられたのは今回が初めてだという。 その結果、たとえば水銀やクロム、アルミニウムによる汚染と男児出生率の高さとの間に相関関係が見られた一方、鉛による汚染は女児の比率を押し上げていたと、英紙「ガーディアン」が報じている。 ただし、研究者らはこの結果は相関関係を示すものにすぎず、因果関係を証明するにはさらなる研究が必要だとして