「できると思えばできる。できないと思えばできない」とヘンリー・フォードは言った。実は“長所を褒め、短所は指摘する”というやり方ではほとんど部下は育たないことが研究で示唆されている。では本当に必要なアプローチとは──それは周囲に「自信の種」を蒔くことだ。 「できる」と思うと現状が変わる いま、上司の立場にある多くの人が部下へのフィードバックに不安を抱いている。「長所を褒めつつ短所を指摘する」育て方であれば、部下は得意分野をさらに磨き上げ、苦手分野を改善しようとする──そう思うかもしれない。しかしある研究では、このフィードバック方法にほとんど効果がないことが明らかになった。 ペンシルベニア大学のビジネススクール「ウォートン・エクゼクティブ・エデュケーション」で経営・情報・経営判断を専門に教えるケイティ・ミルクマン教授は著書『ハウ・トゥ・チェンジ』(未邦訳)で新たなアイデアを打ち出した。チームの