「失敗の捉え方」を変えよう ──失敗を生かすための条件といったものはありますか。 第一に、失敗の否認はダメです。自分の失敗を認められなければ、失敗からは学べません。 私は哲学教師として、失敗を認められない学生を多数見てきました。哲学の試験で20点満点中6点という低い評価をつけたときのことです。学生は反抗的な態度をとり、「採点しているのがあのペパンだから、こんないい加減な採点をされたんだ」と言って、自分の答案を見返しませんでした。これが失敗の否認です。これでは失敗を生かせません。 フランスの大企業では、経営陣が会社から追い出されることになっても、高額な手当てをもらって脱出できるゴールデンパラシュートが契約に盛り込まれていることが多いです。要は経営に失敗しても、退職金をちゃんともらえる仕組みになっているわけです。これは失敗の否認が契約に盛り込まれている事例と言えます。 第二に、自分と失敗を分け