ロシアによるウクライナへの侵攻について、世界各国から明確に国際法に違反だという声が上がっている。しかし、そうしたルール破りに対する法執行はどうするのだろうか? 米タフツ大学の国際法を専門とする教授が解説する。 国連「憲章に反している」 国際法でも国連憲章でも、国同士が侵略しあってはいけないとされている。しかし、そのルールを執行する力を持つのは誰なのか。 国連のアントニオ・グテーレス事務総長が2月24日、ロシアにウクライナへの地上侵攻を止めるよう要求した際、国際法の真価が問われた。 「ある国が他の国に対して武力を行使することは、すべての国が守ると約束した原則を否定することになる。これは現在の軍事攻勢にも当てはまる。それは間違っている。(国連)憲章に反している。容認できない。しかし、撤回できないことではない」と、グテーレス事務総長は米ニューヨークの国連本部で記者団に語った。