いたずら心に満ちた父親 1968年4月、米国防長官も務めたロバート・マクナマラが世界銀行の総裁となった。当時、世界銀行で高官として働いていたボリス・ジョンソンの父スタンレーは、あるエイプリルフールを用意した。50年経ったいまでも、彼は目をキラキラさせながら当時を語る。 「融資の提案書は色が決められていて、承認委員会に出すべき完全な文書は『灰色』でした。それで私はある灰色の提案書を作ったんです。 その内容は、エジプトの観光産業を発展させるために1億ドルを融資するというもので、『3つのピラミッドを追加で造る』という提案をしました。 この融資プロジェクトの間接的な利益として、エジプト軍が新ピラミッドの建造できわめて多忙となり、そのおかげで中東の和平が保証されることになるでしょう、と説明したわけです」 バカバカしさはこれで終わらない。新しいピラミッドの「投資利益率」は、「おおよそ9.762%」にな