日本の宗教を専門とする人類学者ケイトリン・ウゴレッツは、国際交流基金の名誉あるフェローシップを獲得したとき、まるで夢が叶ったような気分だった。 カリフォルニア大学の博士候補生である27歳のウゴレッツ。彼の予定では、2020年8月に来日し、学位論文のための調査を終えてから、2021年3月にフェローシップを開始するはずだった。 しかし、日本がコロナ対策の一環で国境閉鎖に踏み切ったことで、ウゴレッツの前途は暗礁に乗り上げた。
今、日本の若者たちのあいだで、地方移住がちょっとしたトレンドになっている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受け、都会の生活を捨てることを決意した彼らは、今まで温めてきた夢を叶えるための大きな一歩を踏み出した。 ハシモトカナ(25)は定年になったら農業をやろうと夢見ながら、東京の保険会社の底辺であくせく働いていた。そんなとき、パンデミックが発生した。 ハシモトは、自分が本当にやりたいことは何だろうと考え直した。そのなかに、東京にとどまることは含まれていなかった。 2021年4月、彼女は熊本県にある人口約1万1000人の村、南阿蘇村に引っ越した。現在彼女は、農作業や近所のレストランに地元の食材を配達する手伝いをしたり、味噌汁店や温泉宿で働いたりして、自分が好きな仕事をたくさんバランスよくこなしている。 「今では生活がすっかり変わりました」と、彼女は話す。 「もう、ず
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く