テロも犯罪も減っていく。世界の行方を悲観する必要はまったくない──。カリスマ心理学者のスティーブン・ピンカー教授が「来たるべき明るい未来」を語り尽くす。 過去のどの時代も、今よりひどい時代でした。そして未来は、少しばかりの運に恵まれれば、きっと今より良い時代になるでしょう。 私がこう語ると、よく「楽観的すぎませんか?」という疑問を投げかけられます。私たちは今、きわめて暴力的な世界に生きているではないか、なぜそんなに明るい未来を語れるのか、と。 実は、未来に関する暗い予測、特に「世界の平和が暴力によって脅かされていくのではないか」といった見かたは、いくつかの悲観的なバイアスを受けて生まれることが多いのです。 もちろん、それは何者かが意図的にかけたバイアスではありません。たまに、政治家がありもしない危険に警鐘を鳴らすことはありますが、多くの場合、誰かが人々の感覚を操作したわけではなく、さまざま
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