現代社会の疲弊 ピーター・ティールは、革新陣営からは、まるでファンタジー物語に登場する悪魔のように描かれる。そして一般的には、シリコンバレーの生ける伝説として知られる。ペイパルの共同創設者であり、フェイスブックの最初の外部投資家でもある(同社の取締役を2005年から22年まで務めた)。 また、自身のベンチャーキャピタル「ファウンダーズ・ファンド」を通じて新興企業に投資してきたほか、ビッグデータ企業「パランティア」の創設者ともなった。パランティアは2016年、米陸軍を相手取って情報分析システムの調達プロセスに関する訴訟を起こし、その結果、米軍に自社の情報分析システムを供給する契約を勝ちとった会社である。ティールの総資産は49億ドル(約7000億円)と推定される。 ティールは文化や政治に強い関心があることでも有名だ(「有名」より「悪名高い」と書くほうが適切だと言う政治傾向の人もいる)。さまざま
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