米韓の利害の不一致 アメリカと韓国の同盟関係は今、これまで以上に強固になっていくはずだと考えられる。アフガニスタンでの「永久戦争」を終わらせたことも手伝って、アメリカは戦略上の重点を、ついにアジアへと移しつつある。 その一方で、北朝鮮の核の脅威が増していることは、北朝鮮の非核化と抑止という、米韓共通の関心をより鮮明に浮き彫りにするはずだ。一見すると、韓国政府とアメリカ政府の絆は固いように思われる。 しかし実際には、強い地政学的な力に引き離される形で、両国間の同盟関係は問題を抱えている。関係を修復する唯一の道は、アメリカ政府にしてみればほとんど思いもよらない方向へと、韓国が舵を切ることかもしれない。つまり、韓国が独自の核兵器を開発することだ。 トランプ政権期、米韓の関係は確実に損なわれた。韓国はアメリカを都合よく利用しているのではないかという疑念を、ドナルド・トランプ前大統領がはっきりと表明