膨大な地熱エネルギーを持つ、世界有数の火山国である日本。このエネルギーを利用し、安価でクリーンな電力を作れる可能性が長年語られてきたが、その開発はなかなか進まない。この問題を解決するため、新たなモデルを作り上げ、変革をもたらそうとしている日本の実業家がいる。米メディア「ブルームバーグ」がその取り組みに迫った。 地熱発電を推進する「フランチャイズモデル」 日本には地熱発電の大きな可能性がある。しかし、権力のある温泉所有者が反対しているのに加え、官僚的なハードルは高く、起伏の激しい山地での発電所建設も難しい。そのためにこの分野への投資は限られている。 このような困難に対し、スーパーマーケット王の沼田昭二(69)は「フランチャイズ」モデルを用いて立ち向かおうとしている。 沼田は、食品ビジネスを展開する「株式会社神戸物産」の創業者だ。約1000店舗の「業務スーパー」をフランチャイズ展開する同社の時