早すぎた大発見 2001年、ある日本人科学者たちのグループが、リサイクル工場で驚くべき発見をした。ゴミの山の中で、ペットボトルやおもちゃなどのゴミを嬉々として分解している細菌を見つけたのだ。 その細菌は、ゴミを分解する際にプラスチックに含まれる炭素をエネルギーとして取り込むことで成長・移動し、プラスチックを大量消費する細菌へと分裂していた。 手から口へと運ばれ、そこから胃に至るという、人間が理解しているような形ではないが、たしかにプラスチックを食べていたのだ。
iPhoneもドアノブも触れない 丸一日プラスチック製品を使わずに──いや、使うどころか触れさえしないで過ごすと決めた日の朝、目覚めた私は素足をカーペットにおろした。カーペットはナイロン製。ナイロンはプラスチックの一種だ。実験開始からわずか10秒ほどで、ルールを破ってしまった。 誕生から100年余り、プラスチックは私たちの生活の隅々にまで浸透した。この頑丈で軽くて、すさまじく用途の広い物質に触れないでいるのは、数分だってむずかしい。プラスチックは幾千もの形で現代の生活を便利にしてくれたがマイナス面もあり、なかでも環境への負荷は大きい。 そういうわけで1月のある日、私は不要なプラスチック製品となくてもいいかもしれないプラスチック製品を見定めようと、プラスチックを一切使わずに24時間過ごす実験に挑んだ。 普段なら、たいてい起きるとすぐにiPhoneをチェックする。だがiPhoneにはアルミ、鉄
マッコウクジラの腸内で作られる結石であり、世界的に有名な香水「シャネル5番」の材料にも使われた「竜涎香」(りゅうぜんこう、アンバーグリス)。鯨の体内で作られたこの稀少な香料を、大海原からひとかけ見つけることは難しい。 あまりにもレアな竜涎香はどのように発見されるのだろうか。職務上ほとんどマスコミに語ることがないディーラーに、英紙「ガーディアン」が話を聞いた。 竜涎香は「鯨の香り」 フランス・ブーズはキッチンのテーブルに座り、並べられた石のような何かを調べている。細く鋭いナイフで順番にその物体を削ると、5つの粉の山ができた。それらは光沢ある白だったり、深いキャメルだったり、タールのような黒だったりする。 彼はろうそくに火をつけ、炎で太い針を焼いた。その針を粉につけると、煙がたち、泡が出て、てかてかした液体が出てくる。ブーズは前屈みになり、目を閉じ、わずかな煙の渦を左の鼻腔に誘導した。 「甘く
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