地球をひとつの生命体として捉える「ガイア理論」の提唱者ジェームズ・ラブロックが、COP26開催に際して英紙「ガーディアン」に辛口の見解を開陳した。 人類が気候的な破滅を回避するにはもう遅すぎるのかどうかはわからない。だが、私たちが地球温暖化と自然破壊を別々の問題として扱い続けるなら、そのチャンスがないことは明白だ。 そんな間違ったやり方をしているのが、国連だ。生物多様性に関する大きな国際会議を中国の昆明市で開いた直後に、気候変動に関するまた別の大きな国際会議を英国グラスゴーで開くという具合に──。 この分裂は、化学を生物学や物理学とは別のクラスで教える大学の誤りと同じくらいの間違いだ。これらの科目を切り離して理解することは不可能。どれも相互につながっているからだ。 同じことが、地球環境に大きな影響を与える生命体についても言える。地球の大気圏の構成と地表の温度は、生物圏によって、生命によって