世界平和統一家庭連合(旧統一教会)をめぐる問題を受け、悪質な勧誘や寄付を禁止するなどの新たな法律が異例の早さで成立し、2023年1月5日に施行された。政府による「宗教規制」がさまざまな場面で進むなか、問題の本質を見失った拙速な対応は新たな問題の引き金になると、英紙が警鐘を鳴らしている。 悪ふざけをする子供はどこにでもいるし、それをやめさせるために恐ろしい物語をひねり出す親心もまた普遍的なものだ。 サンタのいたずらっ子リストに載った子供たちが送り込まれる場所や、ブラック・アニス(英スコットランドなどに伝わる人喰い妖精)にエル・クコ(スペイン語圏の伝説上の怪物)といった民間伝承の悪鬼。彼らに誘拐されたら、ひどい目に遭わされる。地獄の業火に投げ込まれ、永遠に苦しむことになる──。 だが、親によるこうした脅し文句にはどの程度、「信教の自由」が適用されるのだろうか?