亡くなった人を埋める「土地」がない──そんな問題がいま、世界各国で深刻化している。だがそもそもの話、墓は本当に必要なのだろうか? 土地がないなら別の方法で弔えばいいのではないか? この問題を考えるにあたって、日本の「樹木葬」に着目した記事が「カンバセーション」に寄稿されている。 世界の人口が増え続けるなか、死者を永眠させる土地の価格が上昇中だ。アメリカでは墓地用の土地がすでに不足している主要都市があるほか、多くの国が同様の事情を抱えている。 それと並行して、多くの国で葬儀のかたちや墓地の運営方法が大きく変化している。古くからある墓地を撤去して、生きている人間のために土地を造成している国もあるほどだ。 たとえばシンガポールでは、先祖代々のお墓を政府が強制撤去し、遺灰が納められた骨壺を安置する納骨堂を建設している。同国では墓地を利用できるのは15年と決まっており、その期間が過ぎると埋葬されてい
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