認知症の新薬を待つより、その危険因子を除外することに注力すべきだという考え方が世界的に優勢になってきているという。米紙「ニューヨーク・タイムズ」が認知症予防の最前線を取材した。 認知症患者が世界人口の高齢化にともなって増えている。だが、大いに期待されていたアルツハイマー病の薬「クレネズマブ」も臨床試験で有効性が見られないことがわかり、またひとつ残念な結果に終わってしまった。 公衆衛生の専門家や研究者らは、遅ればせながらでも違うアプローチに注意を向けるときだと主張している。つまり法外な値段の素晴らしい新薬よりも、未治療の高血圧や難聴、喫煙といった、すでに知られている危険因子を除外することに照準をしぼるべきだというのだ。 「効く薬があればよかったのですが、それだけが前に進む道ではありません」と言うのは、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの精神科医であり、認知症予防に関するランセット委員会の長
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