「表現の自由」を言い訳にさせない ある日の明け方、ドイツ北西部にある家のドアを警察がノックすると、ボクサーパンツを履いた、目を充血させた若い男が出てきた。警察官たちは、仕事中の彼の父親に用があった。 警察官たちによると、51歳の父親は、インターネット上でのヘイトスピーチ、名誉毀損、誤情報の発信の罪に問われているという。彼はドイツのある政治家によるものと断定された、反移民政策に関する極めて扇動的な発言が添えられたイメージを、フェイスブックでシェアしたのだ。だが、それはフェイクニュースだった。 家宅捜索の後、検察官たちは証拠としてノートパソコンとタブレットを押収すると告げた。 「ヘイトメッセージを投稿すると警察沙汰になるということを社会に印象付けようとしている」と、連邦刑事庁局長のホルガー・ムンチは、3月の取り締まり後に語った。 ヘイトスピーチ、過激思想、ミソジニー(女性に対する憎悪表現)、デ