2022年10月にイーロン・マスクがツイッターを買収してから、ニュースで彼とツイッターの名前を見ない日はないほど、さまざまな動きがある。だが、言論の自由が保証された「公共の広場」を守りたいという理由だけで、ツイッター買収にここまでの大金と労力をかける必要はあったのかという疑問も消えない。 そして2022年12月には、突然のアンケートの結果を受けてCEOを辞任する意向を表明した。一体、マスクは何がしたいのか──。 日本でも著作が何冊も翻訳されている経済学者のヤニス・バルファキスは、現代の資本主義体制下で力の源になっている「クラウドベースの資本」という観点から事態を読み解くと、マスクの本当の意図がわかると論じる。これはマスクがCEOから退いたとしても、大株主として経営に影響力を及ぼす限りは妥当性を持つだろう。 現代の「力」はクラウド資本にあり 440億ドルもかけてツイッターを買収しようと思うほ