タグ

ブックマーク / yoghurt.hatenadiary.com (14)

  • もしも、もしも、もしも - 未来の蛮族

    もしも、僕が史上最高の超能力者だったら、この世から「もしも」という言葉を放逐してしまうだろう。「もしも」と心のなかでつぶやいたら、それはすでに叶っている、そんな世界を造るだろう。 もしも、誰も死ぬことがなかったら。もしも、世界中の人々が笑って生きていけたなら。もしも、あのゲス野郎どもが、地獄の最下層に落ちてくれたなら。あらゆる「もしも」が「もしも」でなくなる。そんな超能力が欲しかった。小説を書けば、物語を語れば、そんな超能力者に僕もなれるだろうと考えた。小説なら、かんたんだ。たとえば、僕が映画監督で、人類の滅亡を描いた映画を撮りたいと思ったなら、いったいどれだけの才能と予算が必要になるかわからない。ところが、小説ならば、「隕石が落ちた。人類は滅んだ。」と書いてしまえば、隕石は落ちるし、人類は滅んでしまうのだ。なんてかんたんで、なんてすばらしい超能力なのだろう。ほとんど、神様みたいなもんじゃ

    もしも、もしも、もしも - 未来の蛮族
  • おれたち秘境探検隊―大電波塔に眠るまぼろしの美獣― - 未来の蛮族

    とある事情で、東京都民と暮らしている。僕のようにわがままな人間が他人と共同生活を営もうというのだから、そりゃあ、不満は当然のようにたまってくる。 何よりも腹が立つのは、都民が何かにつけて僕を田舎者呼ばわりすることだ。確かに、僕の地元はひどい田舎にあって、屋もCDショップもレンタルビデオ屋も無いような文化的砂漠だったけれども、だからといって都民にバカにされるいわれはない。 だいたい、この都民は都民といっても足立区民なのだ。別に足立区をバカにするつもりはないけれど、やはりどうしても引っかかるものがある。足立区なんて、ほとんど埼玉みたいなもんじゃないか。いや、別に埼玉をバカにするつもりも毛頭ないのだけれども……。 とにかく、僕はムカついたのだった。 「何を言っているんだい、君は。だいたい、日で一番田舎なのは、どう考えても東京なんだぜ」 売り言葉に買い言葉というやつで、僕はそんなことを口走って

    おれたち秘境探検隊―大電波塔に眠るまぼろしの美獣― - 未来の蛮族
  • 夢見るブロガー、木造校舎で怪魚と闘う - 未来の蛮族

    突然、何もかもが嫌になってしまったので、たらい舟に乗ってid:hey11popさんと佐渡が島に行ってきました。 たらい舟を縦横無尽に操るガール。正直なところ、どういう原理で前に進んでいるのかさっぱりわかりません。 しかし、どういう原理で前に進んでいるのか分からないのは我々の人生も全く同じ。 前に進む、と言えば聞こえはいいものの、実際のところは、いつかは訪れる死に向かって漫然と流されているだけに過ぎません。 このままではいけない。 そう思えばこそ、我々は佐渡を訪れることを決意したのです。 古の人々は黄金を求めて佐渡に渡ってきたといいますが、我々は彼らよりもずっと欲深です。 我々の求めるものは、黄金以上に価値あるもの。 すなわち、このクズ社会で失ってしまった我々自身の心にほかなりません。 「失った心を取り戻したい」 そう願う我々は、たらい舟ガールとともに、ある小学校に辿り着いていました。 木造

    夢見るブロガー、木造校舎で怪魚と闘う - 未来の蛮族
  • おれたち秘境探検隊vol.3―死の海岸と秘境の果て― - 未来の蛮族

    海に行くつもりじゃなかった。嘘だ。完全に行くつもりだった。行くつもりで、行った。 我々には、海に行かなければならない理由があったのだ。 話は前回の探検にまで遡る。 「何も山奥ばかりが秘境じゃない。どこだって秘境なのだ。自分が生まれ育った実家でさえも……。」 隊員Aはこの世界をあまりにも正しく理解してしまった。 この世界の当の姿。それはとうてい常人に耐えられるような代物ではない。。 酷薄なまでの真理が、隊員Aの神経をギリギリの領域まで追い詰めてしまった……。 「ねえ、ヨグ原さん、どこだって秘境、自分の家だって秘境だって言うのなら……僕たちはもう、どこにも行かなくてもいいんじゃないですかねえ? もう、どこにも行けないんじゃないですかねえ……」 隊員Aは、もはや僕の目を見ようともしなかった。まるでつまさきにでも語りかけているかのように、彼はうつむいていたのだった。 秘境は、真理と引き替えに、彼

    おれたち秘境探検隊vol.3―死の海岸と秘境の果て― - 未来の蛮族
  • ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破をみたZE! - 未来の蛮族

    誰もがそうであるように、僕もまた、新劇場版におけるシンジさん*1の活躍を心から嬉しく思っている。第三新東京市を駆けるシンジさん。両手を貫かれても、挫けないシンジさん。カッコよすぎるぜ……。終盤、シンジさんが綾波に手を差し出したとき、僕は既にシンジさんの格好よさに震えていたし、綾波のあの言葉を、ほぼノータイムで否定するにいたっては、僕はもうほとんど失禁しそうになってしまった。 もちろん、シンジさんだけでなく、綾波やアスカがみせた振る舞いもまた、賞賛に値するものだった。アスカの平手打ちを防いで見せた綾波の強さ。アスカもまた、受け止められたその手から、綾波の気持ちを感じとれるだけのしなやかさを身に付けていた。これらはほんとうにすばらしいことだ。僕は、彼らの生命が美しく蘇ってゆくのをみて、ほんとうにうれしくてしょうがなかった。 しかし、 僕にはひとつだけ心配がある。それは、旧作の彼らを新劇場版の彼

    ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破をみたZE! - 未来の蛮族
  • 動物たちの春だから - 未来の蛮族

    チンパンだって、春だから。 爬虫類だって、春だから。

    動物たちの春だから - 未来の蛮族
  • メタルな風景 - 未来の蛮族

    福満しげゆきが弁当ってそうな階段。

    メタルな風景 - 未来の蛮族
  • ゲームマシンはとしをとらない - 未来の蛮族

    寂れた遊園地のゲームコーナー。まるで時間が停まっているかのようだ。 僕が思うに、ゲームマシンはとしをとらない。 機械だからとしをとらない、というわけではない。 鎌倉の、あの冷蔵庫のように、人と共に年齢を重ねてゆく機械もある。 しかし、ゲームマシンはそのような機械ではない。 人がゲームマシンの前に腰かけているのは、子供時代のほんのわずかな瞬間でしかないからだ。 生まれ落ちた瞬間から、彼らと僕らの時間は常にズレつづけていて、いずれその接点を完全に失ってしまう。 大人になった僕には、としをとらない彼らの姿はとても奇妙なものに映る。 しかし、もちろん、奇妙な場所に行きついてしまったのは、 彼らではなく、僕の方なのだ。

    ゲームマシンはとしをとらない - 未来の蛮族
  • デイドリームはチャイナタウンで - 未来の蛮族

    春節*1の横浜中華街に行ってきました。 北京ダック。 もちろん、そのような高級材を注文するお金などあるはずもなく、 僕はトランペットを前にした少年のように、ただひたすらショウウインドウを眺めていました。 実際に僕がべたのは、海老ワンタンと牛の牡蠣油炒め。美味しかった! 昼を終えたあとも、僕は調子に乗って饅頭だのゴマ団子だのをべ歩いていたので、 太陽が傾きはじめるころには、お腹がはちきれんばかりのありさまになってしまいました。 くちくなった腹が頭の働きを鈍らせ、眠気を誘い出してゆきます。 僕は朦朧とした意識のまま、街をさまよい歩きました。 ……歩いていたように思います。 そうして、気がつくと、不思議な路地に迷い込んでいたのです。 「台」「南」「小」「路」と書かれた提灯の上に、台湾の国旗がひらめく。 春節で賑わう中華街の喧騒も、この路地までは届いてこない様子で、夢の中に迷い込んでしまっ

    デイドリームはチャイナタウンで - 未来の蛮族
  • 曇天記 - 未来の蛮族

    今回は厚い雨雲だの濡れたアスファルトだのを活かして、白!白!白!なトリオで行こうと思ってたんだけど、最後の一枚で計画が崩れてしまった。にはこれといって思い入れがないため、いつものようにセンチメンタルな文章を添えてごまかすこともできない。ほんとうに、こののせいで色々と台無しになってしまった感がある。というのは迷惑な生き物だ……。

    曇天記 - 未来の蛮族
  • 良きブロガーは選択、そして集中します - 飲めヨーグルト

    これ、どういうことかって言うと、良きブロガーって、たいてい何かしら軸を持っている、ってことなんだよね。軸となるものは人それぞれで、それは映画であったり、音楽であったり、小説であったりするんだけど、もちろん、それはもっとくだらないものであっても構わない。 例えば、それが都合の良いライフハックや、誇大妄想気味な自己啓発だったとしても、場合によっては立派な駆動軸となりうるね。何にせよ、このブログは何々について書いてます、と一言で説明できるような看板を持っていることが重要なのよ。 まあ、例えば、事に行くんでも、和・洋・中ありますみたいなところは何となく敬遠してしまうみたいなこと、あるよね。あと、無国籍亜細亜料理とか、ね。そんな漠然としたことを言われるよりも、タイ料理やってます、って言ってくれたほうがはるかに美味そうに思えるし、タイ料理ってもウチは南部の料理だけで北の料理はできないよって言われると

    良きブロガーは選択、そして集中します - 飲めヨーグルト
  • ぜんぶ、KOFのせい - 未来の蛮族

    なぜ、オタクはダサいのか とかく馬鹿にされがちなオタクファッション*1。しかし、考えてみればおかしな話で、アニメやゲームを好むということと、服装が冴えないということには、来何の関係性もない。むしろ、アニメにせよゲームにせよ、非常に視覚的な趣味であって、美的感覚を養う上でよい働きをすることだって期待できるはずだ。にもかかわらず、「オタク」と「ダサい」という二語はまるで赤壁における連環の如くに固く結び付けられている。桃屋といえば、三木のり平。青雲といえば、君がみた光*2。そして、オタクといえばダサい。このような状況を生み出した大犯罪人を僕は知る。 SNK。そして、KOFである。 KOFが犯した罪 念のために、説明しておくと、SNKとは企業の名称である。かつては「餓狼伝説」「龍虎の拳」といった対戦格闘ゲームで一世を風靡していた。KOFとは、King Of Fightersの略称であって、上記

    ぜんぶ、KOFのせい - 未来の蛮族
    futoshi0417
    futoshi0417 2009/01/25
    あまりの鋭さにビビッとキタ!
  • アルパカ、君は美しい - 未来の蛮族

    もうずっと、おれは君に彼らのことを語りたくってしょうがなかった。この、光にあふれた美しい生き物のことを。こうやって君に手紙を書いている、今、この瞬間にだって、おれの喉の奥では彼らを讃える賛辞たちが爆発寸前で待機しているくらいだ。ほんとうに、おれはあれほど美しい生き物にあったことはなかったんだ。 子供のころは、なんとなく来世も人間に生まれ変わるのだろうと思っていて、そのことに特に不満も持っちゃいなかったけれど、彼らに出会ってしまった今となっちゃ、もう人間なんてまっぴらごめんだぜって気分さ。これは掛け値なしにほんとうのことだぜ。 おれはもう、彼らに生まれ変われないのなら、何にだってなりたくはない。少なくとも生き物はもう無理だな。虹の粒子や、風の断片、そういった微かな何かになるのなら、まだ考えてやっても良いが、それらにしたって彼らに比べればゴミクズみたいなものさ。 これほど素晴らしい彼らのことを

    アルパカ、君は美しい - 未来の蛮族
  • 北海道の県道的な道のこと……『道道』っていうんだぜ!(知床編) - 飲めヨーグルト

    北海道に行ってきました。 女満別空港から知床へ。 写真は、知床・ウトロ港にででんと鎮座している巨岩・オロンコ岩から撮影したものです。 オロンコ岩、結構登るのしんどいし、はっきりいってしまえばただのデカい岩なんだけど、なぜだかとても気に入ってしまった。 ボヨヨン岬みたいで可愛い名前は、先住民族オロッコ族に由来するものらしい。 知床観光船が出るまでの暇つぶしのつもりで登ったのですが。 海鳥がカッコよすぎて、一時間くらい居ても全然飽きない(はず)。 実際には出航まで時間がなくて15分くらいしか居られなかった…。 洋上から知床の絶壁を眺める。岩肌にたたずむ海鳥たち。 この光景、まるでパタゴニアじゃないか!と気分が高揚してしまう。 もちろん、僕はパタゴニアなどに行ったことはないので、単に妄想のパタゴニアに過ぎないのですが。 港に戻るころにはすっかり夕暮れ。打ち上げられたクラゲを海鳥がついばんでいまし

    futoshi0417
    futoshi0417 2008/09/11
    森の中の湖・・・!
  • 1