技術面、画質面についても興味の尽きないFinePix X100だが、まずはそのコンセプトを理解することが、製品の実像へ迫る最も有効な手段だろう。同社電子映像事業部 商品部 の担当課長 河原洋氏、河田円美氏に話を聞いた。 目指したのは「最高画質と小型化」 ――FinePix X100は9月に発表されましたが、製品企画はいつごろ、どのような製品を作ろうという意図にてスタートしたのでしょうか。 河原氏: いわゆるフラグシップ製品は「FinePix S5 Pro」(2007年1月発売)から間隔が空いてしまっていましたが、「最高画質」をうたうカメラを作りたいとずっと考えていました。その技術ノウハウと信念はずっと蓄積してきたのです。 ――ではなぜ、このタイミングで製品企画にGoサインが出たのでしょう。 河原氏: 会社としてはしばらくの間、一般のお客様へ向けて多くの製品を投入していくのを優先したミッショ
シリーズ第1弾「DP1」の開発秘話 ――DPシリーズ開発のきっかけは? 桑山氏: デジタル一眼レフ「SD14」(2006年秋発売)の開発にめどが立ったころ、次のカメラの検討に入りました。一眼レフはいろいろな面で優れていますが、大きくてかさばるというデメリットがあります。撮る範囲をより広げるため、次はコンパクトで一眼レフの高画質を維持したまま簡単に持ち歩けるサイズのカメラを作ろう、というのが最初の発想です。 今でこそ、大型センサーを搭載した小さなカメラが各社から登場していますが、当時はありませんでした。当社の場合、フィルムカメラの時代には、一眼レフもコンパクトも開発していましたが、デジタル時代になってからはコンパクトデジカメの実績はなく、「DP1」が初めてのチャレンジでした。つまり、DP1の企画段階では、その後に立ちはだかる大きな壁の存在を知らなかったのです。 ともかくDP1の開発は、まずレ
人物撮影時に,撮影者はそうとう邪魔である。子供がいる方なら分かってもらえるだろう。カメラを向けない時,子供は良い表情をする。こうした当たり前すぎて欠点と十分認識されていたか定かでない課題に,正面から立ち向かい解決した商品。それがソニーのカメラ・スタンド「IPT-DS1」である(関連記事1,2)。 IPT-DS1と設置したカメラ本体は,回転(パン),角度調整(チルト),ズームを実行。構図を調えた後,シャッターを自動的に切る。JPEGデコードが極めて速い「PS3」で再生すれば,撮り方によっては数百枚になる撮影枚数も,なんら重荷にならない。それ故,「パーティーショット」という愛称が付くIPT-DS1だが,「ハレ」以上に「ケ」の中の心惹かれる一瞬を収めてくれるのではないか,という期待を抱かせる。IPT-DS1の発売を報じた記事に付いた「画期的」というコメントがよく似合う商品だ。 ここでは紙(日経エ
タッチ・パネルを活用した「レイアウトフォト」機能によって作成した写真。3種類の写真はあらかじめ別々にユーザーが撮る。その上でユーザーは,レイアウトフォト機能を呼び出し,テンプレートを選ぶ。テンプレートの空白に,ユーザーは任意の写真をドラッグ&ドロップ。必要に応じて個々の写真を回転,拡大・縮小できる。 富士フイルムが2009年6月に発売した「FinePix Z300」は,野心的な試みが盛り込まれている。撮影前のプレビュー時にユーザーがタッチ・パネルに触れると,触れた場所にピントを合わせた上に,シャッターも切ることだ。 携帯電話機で,こうしたモードを備えた商品はあったが,カメラ・メーカーがこれを採用するのは画期的である。「シャッター・ボタンは”神聖”な存在。変えるとユーザーを混乱させる」(あるカメラ・メーカー)という意見が根強いからだ。 Z300の商品企画を担当した富士フイルム 電子映像事業部
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