「高価なおもちゃ」に負けた日本のメーカー
前回は、IoTの時代に日本の企業が狙うべきは「センシングビッグデータ」であり、その関連ビジネスが発展するには、社会のあらゆるところに存在するセンサーのデータを活用できること、すなわちセンシングデータの流通市場が必要という話をしました。 とはいえ、いきなりセンシングデータを流通させましょうといっても、そう簡単には実現しません。まずは、センサーや通信の技術的な課題や商品開発など「ものづくりの課題」や、利益の分配など「ビジネスモデルの課題」、企業が「データを扱うルールの課題」、そしてパーソナルデータに関する「消費者の“心情”という課題」などを一つひとつ解決し、センシングデータビジネスの環境を整えることが大切です。 そこで今回からは、センシングデータビジネスの実現に向けて、有識者の意見を交えながら課題を整理し、解決の方向性を示します。最初のテーマは、「ものづくりの課題」です。スマートフォンやウエア
レンズなしカメラ、新構造のCMOSセンサーで実現へ
米Rambus社は、デジタル・カメラ部の大幅な低コスト化と小型化に適した新構造のイメージ・センサーを開発中である。コストや寸法の大半を占めている光学レンズをなくす。
【PMA】「我々はこのCMOSセンサをモノにする」，シグマ社長の山木氏
米カリフォルニア州アナハイムで開催されているカメラ関連の展示会「PMA 2010」の会場で，シグマ 取締役 社長の山木和人氏に米Foveon, Inc.のCMOSセンサなどに関して話を聞いた。シグマの米国法人は，2008年にFoven社を買収している。Foveon社は独自の3層構造のCMOSセンサの技術を持つ。撮像素子技術者の多くは同社のCMOSセンサについて，光の利用効率が高く色の変化を細やかに記録できると評価している（Tech-On!関連記事1，dpreview.comによるDP2の作例）。 ――シグマは今回，レンズ一体機「DP1x」と「DP2s」の2機種と，一眼レフ機「SD15」を発表しました。しかし，いずれも以前のモデルと同じCMOSセンサを採用しています注1）。Foveon社がCMOSセンサの新しい品種を開発できているのかが，気になります。 注1）撮像部寸法はAPS-Cとフォーサ
【IEDM】東大，有機FETなどで超音波撮像素子シートを試作
東京大学の研究グループは，IEDM 2008で超音波の送受信素子を格子状に並べて作製したフレキシブルな撮像素子シートを試作したと発表した
センサ技術の体系と動向 （2） 出力信号や信号変換手法でセンサを分類
前回は，センサがさまざまな機器の機能や応用に革新を生み出している背景や，センシング・システムの概要を説明しました。今回は，多種多様なセンサ技術を分類し，体系的に理解する枠組みについて述べます。連載の目次はこちら。（本記事は，『日経エレクトロニクス』，2008年4月7日号，「NEプラス」，pp.9-14から転載しました。内容は執筆時の情報に基づいており，現在では異なる場合があります） センシング・システムの中核を占めるセンサは，これまでニーズに基づいて開発されてきました。新しく開発して実用化しても，その分野の固有技術として埋没してしまうことが多く，他の分野に広く展開されませんでした。そのため，センサを使用する側からはまとまりのない技術の集合に見られる場合が多く，技術の普及や教育に支障を来していました。例えば，変位センサ，磁気センサといってもそれぞれ種類が多く，特性が異なり，適切なセンサの選定
IntelがSiで超高感度光センサ，InP製の性能超える
米Intel Corp.は米国時間の2008年12月7日，Siを基にした超高感度で高速応答のフォト・ダイオード（APD：avalanche photo diode）を開発した。従来のInPなどの化合物系APDの性能を上回るという。
レンズのシグマがCMOSセンサ設計会社「Foveon」を買収
一眼レフ用交換レンズの大手であり高級カメラも手掛けるシグマが，特殊なCMOSセンサの設計を手掛ける米Foveon, Inc.を買収する（プレス・リリース）。買収はSigma Corporation of America社によるもので，同社は全発行済株式を取得するという。 Foveon社のCMOSセンサは，色フィルタで特定波長をカットしないので，単位面積当たりの光の利用効率が高い。
ベルギーMelexis社，ダイナミック・レンジが128dBと広い車載向けCMOSセンサを開発
ベルギーMelexis NVは，自動車の運転支援システムなどに向けて，ダイナミック・レンジが128dBと広いCMOSイメージ・センサ「MLX75307」を開発した。画素数は750×400。広いダイナミック・レンジと同時に高コントラスト比を実現したため，夜間やトンネル出入口など薄暗い環境下での映像取得に向くという。
ハーバード大のスピンオフ企業，光感度が高い「ブラック・シリコン」を商用化へ
米ハーバード大学の技術開発局（OTD）と米SiOnyxは米国時間2008年10月13日，ハーバード大学が「ブラック・シリコン（Si）」と呼ばれる特殊なSi材料の特許ライセンスをSiOnyxに供与すると発表した。SiOnyxはハーバード大学からブラックSi関連特許の独占使用権を得て，商用化を目指す。
富士フイルム，1個で高感度や広いダイナミック・レンジでの撮影が可能なCCDセンサ
富士フイルムは，1個のCCDセンサで(1)感度が高く雑音の少ない画像，(2)ダイナミック・レンジの広い画像，(3)解像感の高い画像，の3種類を撮影できる「スーパーCCD ハニカム EXR」を開発した。人間の眼が明るさによって解像力や感度を変化させるメカニズムに着目して開発したという。撮影環境や撮影目的に応じて3種類を切り替えることで，人間の眼が感じ取る画像により近付けた撮影が可能になるとする。
【photokina】1000万画素以上は本当は不要，信念の下で生まれた「超高画質」ハニカム《訂正あり》
富士フイルムは，自社設計のCCDの新版「スーパーCCDハニカム EXR」を「photokina」に出展した。既に概要は報じているが，開発者に真意を聞いたので報告する。 富士フイルムは，1000万画素以上の有効画素数を実現しなければ商品にならない現状の中で，画質を追求するために，スーパーCCDハニカム EXRを設計した。具体的には，ユーザーが了承すれば，有効画素数の半分の画素数で記録することで，飛躍的に画質を高める。その画質は，近年のコンパクト機の中で最高と評価されたこともある「F30fd」「S6000fd」を超えるという。
1
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く
パナソニックと富士フイルム、「有機CMOSイメージセンサー技術」を開発 
ガラス管だった光電子増倍管を初めてMEMS化，浜松ホトニクスが開発
【ISSCC】「CMOSセンサで人間の目を超える」，ソニー SVPの鈴木氏が基調講演で語る
日本TI，ダイナミック・レンジ94dBの高感度CMOSセンサを発表，監視カメラに向ける
ソニーまで”真打”CMOSセンサを量産，具体的な特性値明かす