ITproは,月間2000万ページビューをさばく巨大サイトだ。今回,新・関連記事表示サービス「ITproレコメンド(仮称)」を企画した。その稼働環境として選んだのが「AmazonEC2」である。ITpro編集部がサービスをテスト稼働させるまでの2カ月間を報告する。
「COBOLとRuby on Railsのアプリケーション構造は似ており,ベテランSEのノウハウが生かせる。RubyでCOBOL技術者は復活する」---テクノプロジェクト 専務取締役 吉岡宏氏は2008年9月12日から13日にかけて開催されたオープンソースカンファレンス2008 Shimaneの講演で,松江市の高額医療費合算システムをRubyで開発した経験で得られた感想をこう語った。 テクノプロジェクトは,IPAの自治体へのオープンソースソフトウェア導入実証事業として,松江市の高額医療費合算システムをRuby on Railsで開発した。この実証の目的は,Rubyが自治体の基幹システムに耐えうることを実証することおよび,COBOL技術者がRubyでシステム開発するためのノウハウやライブラリの整備である。開発されたプログラムはオープンソース・ソフトウエアとして公開されており,また得られたノウ
「考えた人が作るのが最適,そこでRubyが生きる」---2008年9月12日,島根県松江市でオープンソースカンファレンス2008 Shimaneが開催された。オープニングではまつもとゆきひろ氏とRubyビジネス・コモンズ会長 最首英裕氏の対談が行われた。また松江市長 松浦正敬氏と島根県知事 溝口善兵衛氏が登壇し,Rubyによる地域振興の実績と意気込みを語った。 「お金を持っていること」が条件ではない時代に オープニング・イベントとして,まつもとゆきひろ氏と,Rubyビジネス・コモンズ会長 最首英裕氏の対談が行われた。最首氏はRubyビジネス・コモンズの会長であると同時に,インテグレータであるイーシー・ワンの代表取締役を務める。イーシー・ワンはJava専門の企業として創業し,エンタープライズJavaの普及を先導した企業のひとつである。しかし「Javaだけではお客さんの要求に合わないところが出
1960 年生まれ,独身フリー・プログラマの生態とは? 日経ソフトウエアの人気連載「フリー・プログラマの華麗な生活」からより抜きの記事をお送りします。2001年上旬の連載開始当初から,現在に至るまでの生活を振り返って,順次公開していく予定です。プログラミングに興味がある人もない人も,フリー・プログラマを目指している人もそうでない人も,“華麗”とはほど遠い,フリー・プログラマの生活をちょっと覗いてみませんか。 (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります) ・青色申告はスリリング ・フリーの生活は自己管理がキモ ・さらなる刺激を求めて ・遊べない奴は使えない ・好きな言語,そうでもない言語 ・月イチ,昼下がりのカラオケボックスで ・有限会社ねこなっく設立 ―― 社長と呼ばないで ・開発者の悪夢と9匹のしもべ達 ・初夏,農閑期のせつなさ ・Apacheのせいでドキドキな2週
アルファシステムズは2008年5月23日,大分県の高校3校で中古パソコンをLinuxでWeb専用端末として再生利用したと発表した。サポートが切れセキュリティ・ホールが修正されなくなったWindows搭載パソコンに,ネットワーク・ブート形態でKNOPPIXを稼働させた。 再生したパソコンは,2008年3月に廃校となった高校で利用されていた2002年製のパソコン。大分県教育委員会が保有していたが,サポートが切れセキュリティ・ホールが修正されなくなっていたため,そのままでは再利用できなかった。Linuxを搭載し,さらにオープンソースのウイルス対策ソフト「Clam Antivirus」を導入してセキュリティを確保したことにより再利用可能になった。 Linuxディストリビューションとしては,サーバーからOSをダウンロードして起動するネットブート機能を持つKNOPPIXを採用した。サーバーのネットブー
ソフトバンクテレコムは2008年4月23日,東京と大阪にある2つのデータセンターの災害時バックアップを,数種類の仮想化技術を組み合わせることで自動化する実証実験を行ったと発表した。一方のデータセンターのサーバー環境が災害でダウンしたという想定で,自動的に別のデータセンターでアプリケーションの処理を継続できるようにする基盤技術を検証した。処理の切り替えに要する時間を2分程度に抑えられたという。 今回,2拠点間のディザスタ・リカバリのために用いた仮想化技術は,大きく3つある。まず(1)米VMwareが開発したサーバー仮想化ソフト「VMware Infrastructure 3」(仮想化ソフトのESX Serverや統合管理ツールのVirtualCenterなどで構成)である。アプリケーションを実行するサーバーを仮想化し,仮想サーバー同士でハート・ビートによる稼働状況監視と自動リカバリを行った。
ITサービス会社とSaaSの微妙な関係について考えてみる。この前、「SaaSは普及するに決まっているじゃないの」と書いたが、現実は想像以上に進展が速いようだ。日本でも金融機関が率先してSaaSを利用するようになったし、マイクロソフトも市場の立ち上げに注力する、もうそんな時代だ。ところがITサービス会社の多くは、こうした時代の奔流から外れてボーとしている感がある。 SaaSの普及は確実として、どれくらいのスピードで市場が立ち上がるのか。最近、「5年後ソフトウエア/サービス市場の8%がSaaS市場に置き換わる」との日本市場の予測が出ていたが、あながち過大な数字とも思えない。むしろ、さらに上振れするかもしれない。実際、市場を過大に見積もることが大好きな米国の調査会社でさえ、SaaSの世界市場予測を過小に見積もり、上方修正を強いられているほどだ。 そんな「サービスとしてのソフトウエア」を使おうとい
企業統治の観点から見ると,Webサイトは治外法権を持っている。ビジネスが行われる場となったWebサイトを野放しにしておくことは危険きわまりない。まずなすべきは,「Webサイト構築・運用管理基準」の策定である。これは,Webサイトをビジネスに利用するにあたってのチェック項目集と言える。とりわけ,Webサイトが法的基準や社内規定に準拠しているかどうかを確認すべきだ。 島田 直貴 本記事は日経コンピュータの連載をほぼそのまま再掲したものです。初出は2001年であり,当時と現在とでは状況が異なりますが,この記事で焦点を当てたITマネジメントの本質は今でも変わりません。 多くの企業がインターネット上にWebサイトを公開している。当初は,対外的に情報を発信するだけだったが,今日では顧客との双方向の通信や各種の取引処理をWebサイト上で実施している。金融機関専門のコンサルタントである筆者が見聞きした例で
顧客の意向を正確に反映した提案書の作成はなかなか難しい。 提案書を一瞥した瞬間、顧客の顔が変わることもある。こうした事態を防ぐには、打ち合わせの段階から詳細な資料を用意しておくことが必要だ。今回は、打ち合わせに不可欠な資料の作成方法について解説する。 提案書に記載した内容は、お客様に判断・評価を仰ぐためのものです。しかし、その内容にお客様が「自分の考えと違う」と感じると、異論が出てきます。異論がある限り、お客様との距離を縮めることはできません。これは営業活動に悪影響を及ぼします。 もっとも、お客様が異論を唱えてくださるほうが助かります。というのも、次回の提案でばん回できる可能性があるからです。お客様の中には、提案書を一瞥した後でしばらく沈黙して「あなたは当社のことを全く理解していない。お引き取りください」と発する人もいます。こうなったら取り返しがつきません。 こうした事態を防ぐのは、お客様
私は,2007年2月2日付の記者の眼「『使えない人間』などいない」で「Java初心者で構成されるチームがいかにプロジェクトを完遂したか,という事例」があり,その事例を取材したうえで,日経ソフトウエア2007年5月号のJava特集でレポートすると書いた。その号がいよいよ明日(3月24日),発売される。特集のルポ「Java初心者のチームが挑む基幹系刷新プロジェクト」という記事である。 具体的には,群馬県内の各JAやJA関連組織のIT共同利用施設であるJA群馬電算センターが提供しているシステムの事例だ。Javaをほとんど知らなかった4人のメンバー,JA群馬電算センター 経済情報部の片野富久氏,前原貴美子氏,大久保浩治氏,渋谷知央氏が,基幹系システムの刷新プロジェクトに先立つパイロット・プロジェクトを成功させた,というものである。 もっとも,取材を終えた今では,この事例を「『使えない人間』などいな
前回は,部下を持つことで混乱している坂本に上司としてどう行動していくべきかを伝えました。そして,私は彼に“はじめて部下を持つ人"への5つのアドバイスをすることにしたのです。 坂本は,中堅社員ですが,長く部下を持たなかったので,自分のことだけを考えていれば済みました。しかし,今後はそれでは済みません。彼にはしっかり部下の面倒を見てもらい,組織マネージメントを身に付けてほしいからです。 坂本に限らず,多くの人は部下を持つとそれまでとは違った苦労をします。自分だけで精一杯なところに,知識も経験も劣る部下の面倒も見なくてはならないのですから,その大変さは誰でも理解できるところでしょう。 しかし,組織で力を出していく以上,部下の戦力化は避けて通れない道です。どうせやらなくてはならない部下マネージメントなら,しっかりとした「やり方」を身に付けたいものです。まず,私はこれを坂本に教えなくてはならないと思
「スタンドアロンのMicrosoft ProjectやExcelでプロジェクトを管理している現状から,ユーザーを解放したい」(サイオス 代表取締役社長 喜多伸夫氏)---サイオスは7月4日,オープンソースのプロジェクト管理ツール「Project Keeper」を発表した。同日ベータ版を公開,2007年8月中に正式版を公開する。正式公開後もProject Keeper自体は無償で,サイオスは有償サポートを提供する。 「現在,プロジェクト管理ソフトウエア市場はMicrosoftのスタンドアロン製品のシェアが50%を超えている。一方,サーバーに情報を集約できる大規模向けツールは非常に高価で,2分化している」(サイオス グループマネージャー宮崎哲明氏)。同社では内部統制の強化の流れにともない,情報をサーバーで一元管理するツールの受容が増加すると見ており,Project Keeperは「簡単に使え,
第0回 あらためてRuby入門 まつもとゆきひろ氏自身による「Ruby入門」をお届けします。日経Linuxの連載開始前の特別企画(2005年4月号)として,Rubyが他のスクリプト言語やオブジェクト指向言語とどこが違うのか,なぜ便利なのかを中心に解説してもらったものです。 ● 基本と他言語との違い ● 実装とRuby誕生の秘密 第1回 プログラミングとオブジェクト指向の関係 プログラマを目指す人々の中にも,「オブジェクト指向は難しい」とか,「なかなか分からない」という印象を持つ方が多いようです。そこで,Rubyを題材にオブジェクト指向という考え方について説明していきます。 ● その1 ● その2 ● その3 第2回 抽象データと継承 オブジェクト指向プログラミングを構成する3原則のうち,前回は「ポリモーフィズム」を学びました。今回はオブジェクト指向の歴史を復習した後,残りの「データ抽象」と
侵入者をおびき入れて攻撃手法を解析する罠「ハニーポット」は,セキュリティの予防措置に優れたツールである。筆者がハニーポットと聞いて思い浮かべるのは,こういう予防的なものだった。しかし最近のハニーポットの中には,スパム・メール送信者に真正面から対抗するものもあるようだ。 「Project Honey Pot」はスパム送信者や,スパム用に電子メール・アドレスの収集する業者を特定し,彼らのスパム配信機能を役立たずにすることで,彼らの収入源を絶とうとするプロジェクトである。 その動作は比較的単純だ。Web開発者は,Webサーバー・プラットフォームにProject Honey Potサーバーと通信を行う特殊なコードを埋め込む。このコードは,Project Honey Potのサーバーから,(Webサイトの訪問者のIPアドレスに関連付けられた)一意の電子メール・アドレスを取得する。そしてこのアドレスが
Windows XP 知らないと怖い「プロの常識」(第3回) 暗号化ファイル・システムを使うとWindows Updateができなくなる ■その道のプロしか知らない,知らずにいるとあとで怖い思いをする「常識」を紹介する集中連載の第3回。 ■今回は,「暗号化ファイル・システムのトラブル対策」「パソコン盗難には無防備なNTFSアクセス権」「設定した覚えのないGuestアカウントが有効になる」——などの話題を取り上げる。 暗号化ファイル・システムを使うと Windows Updateができなくなる Windows XPが標準で備える暗号化ファイル・システム(EFS)機能は,便利である半面,利用方法を間違えると様々なトラブルを引き起こすことをご存じだろうか。特に注意しなければいけないのは,「暗号化していい場所」と「暗号化してはいけない場所」があることだ。 もし,「暗号化してはいけない場所」を暗号化
今回は、パターンを1つだけ紹介します。「Mediatorパターン」です。GoF本では、それぞれのパターンの「目的]「背景」「効果」などが明示されています。私も、ちょっと真似をしてみましょう。複数のオブジェクトを組み合わせてプログラムの機能を実現するという目的において、オブジェクト間の関連がゴチャゴチャになってしまうという背景(問題)があり、Mediatorパターンの採用によって関連をキレイに整理できるという効果があります。説明だけでは、何のことだかわからないと思いますので、具体例をお見せしましょう。 図1[拡大表示](1)をご覧ください。これは、UML(Unified Modeling Language、ユーエムエル)と呼ばれる表記法で記述されたプログラムの設計図です。UMLでは、四角形の中に下線付きで名前を書いてオブジェクトを表し、関連のあるオブジェクトを矢印で結んで示します。ここで関連
進ちょく管理の第一歩は,納期・コスト・品質を守るためのスケジュールを立てることにある。その時に最も重要なのは,現実感のある作業内容を明確に定義することだ。この記事では2回にわたって,「WBS(Work Breakdown Structure)」を使って緻密で現実的な計画を作るための勘どころを解説する。 WBSを使った作業計画とスケジュール作成の実践知識(1) WBSを使った作業計画とスケジュール作成の実践知識(2)
有名な「ソフトウェア開発の定量化手法」(構造計画研究所発行)の第1版の序文で,著者のCaper Jonesは次のように述べている。 科学,工学の発展は物事を定量的に把握することから始まるが,ことソフトウェアに関しては例外である。ソフトウェアが産声をあげた20世紀半ばには,すでに経済学的,工学的な定量化基準が確立していたにもかかわらず,ソフトウェアは独自の世界に閉じ込もり,奇妙な歴史経過をたどってきた。生産性や品質,およびやそれらに影響を及ぼす要因をほとんど測定しないまま,すでに50年が過ぎ去ろうとしている。 Caper Jonesが言う通り,日本でもソフトウエア開発の「定量化」(測定)はこれまでほとんど行われていなかった。だが,ようやく最近になって,「ソフトウエア・エンジニアリング(ソフトウエア工学)」の普及と歩調を合わせるように,ソフトウエア開発の定量化の重要性が認識されつつある。IPA
皆さんの中には,「いまどきJavaくらいできなきゃねぇ~」と言われてからもう何年も過ぎちゃった…なんて人も多いのではないでしょうか。いつ何時「新しいプロジェクトはJavaでいくから」なんて上司に言われたりしないか,内心ドキドキしてる方もいらっしゃるでしょう。私が受け持つJavaの授業でも,受講生の方からそういった悩みをよく聞きます。 しかしよく聞いてみると,なんだかとても効率の悪い勉強をしているなあと驚くことがあります。なぜなら多くの方が「Javaの入門書で勉強しているのにJavaのプログラムを作れるようにならない」と言われるからです。COBOLやC言語のプログラミング経験があるにもかかわらずです。 なぜJavaの学習がなかなか進まないのでしょうか。残念ながら「Javaのスキルが上がらない」という方の多くは,「データとアルゴリズム」「Javaの文法」「オブジェクト指向」の三つをきちんと学べ
「ソフトウエアのコモディティ化は避けられない。目指すべきはソフト製品とサービスのハイブリッド企業だ」。日米のソフトウエア産業を長年にわたり研究してきたマイケル・クスマノ氏は、こう主張する。日本のソフトウエア企業がハイブリッド企業に脱皮するには、品質と生産性のマネジメント、グローバルな視点でのリソース活用が必要と指摘する。(聞き手は桔梗原 富夫) 『ソフトウエア企業の競争戦略』という著書のなかで、「ソフトウエアのコモディティ化が進んでいる」と指摘していますね。ソフトウエア産業の現状をどう見ていますか。 現在のソフトウエア産業は、新しい競争の局面を迎えていると言えるでしょう。最も大きいのは、売り上げ構造の変化です。ソフト製品の販売でどうやって儲けるか、ビジネス・モデルを確立するのがますます難しくなりつつあるのです。 実際、多くのソフトウエア企業では、ソフト製品の売り上げが減少しています。代わっ
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