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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (42)

  • システム開発に銀の弾丸はないが「金の弾丸」ならある『人が増えても速くならない』

    例えばソフトウェア開発において、 人が増えても納期が短くなるとは限らない 見積もりを求めるほどに絶望感が増す 納期をゴリ押すと、後から品質はリカバリできない これを見て、「だよねー」「あるあるw」という人は、書を読む必要はない。 プログラミングは人海戦術で何とかならないし、「厳密に見積もれ」というプレッシャーは見積額を底上げするし、納期が優先されて切り捨てられた品質は、技術的負債として残り続ける。経験豊富なエンジニアなら、大なり小なり、酷い目に遭ってきただろうから。 だが、これらを理解できない人がいる。 要員を追加して、手分けしてやれば一気に片付くはず 厳密にやれば、見積りバッファーはゼロにできる 品質のことはリリース後にじっくりやればいい ……などと気で考えている。これは、ソフトウェア開発とはどういうものか、特性を知らないからだ。こんな無知な人間が経営層にいたり、顧客の代表となった場

    システム開発に銀の弾丸はないが「金の弾丸」ならある『人が増えても速くならない』
    gabari
    gabari 2023/06/10
  • リアル君の名は。おっさんが女の子の匂いを買ってきて身につけたら、たまらない背徳感を味わえた

    「女の子の匂い」をご存じだろうか? 「臭い」ではなく「匂い」である。 よく言われる、せっけんの香りではない。デオドラントや柔軟剤、コンディショナー、乳液、ハンドクリーム、化粧水、オーラルケア、ファンデなどの香料、フレグランスでもない。それらは、女の子から漂ってくる様々な匂いを構成する要素にすぎない。 そうした、外づけの化合物ではなく、女の子自身から発する匂いだ。ココナッツミルクや白桃を想起させる、何とも言えない、「匂い」というより、「あの感じ」といえば分かるだろうか。心地よく、はっとする感じ、あるいは身体的にオンになる感覚である。 これは、わたしの変態性が生み出した妄想にすぎぬ、と考えていた。しかし、優れた先人たちの研鑽と研究の末、「女の子のいい匂い」とは、以下の物質であることが判明している。 ・高級脂肪酸と安息香酸エストラジオール ・ラクトンC10、C11 では、女の子の匂いを再現するこ

    リアル君の名は。おっさんが女の子の匂いを買ってきて身につけたら、たまらない背徳感を味わえた
  • 苦しまないと、死ねない国『欧米に寝たきり老人はいない』

    せめて、死ぬときぐらい安らかに逝きたい。 だが、現代の日では難しいらしい。老いて病を得て寝たきりになっても、そこから死にきるためには、じゅうぶんな時間と金と苦しみを必要とする。寝たきりで、オムツして、管から栄養補給する。痰の吸引は苦しいが、抵抗すると縛られる。何も分からず、しゃべれず、苦しまないと死ぬことすらままならない。 タイトルの「欧米に寝たきり老人はいない」理由は、簡単だが単純ではない。というのも、「寝たきりになる前に(延命治療を拒否して)死ぬから」が答えであることは分かっていても、なぜ「延命治療を拒否する」ことが一般化しているか明らかでないから。書によると、数十年前までは日と同様に、終末期の高齢者に対し、濃厚医療が普通だったという。欧米では、これが倫理的でないという考えが広まり、終末期は「べるだけ・飲めるだけ」が社会常識になった。金の切れ目が命の切れ目。高齢化社会に伴う医療

    苦しまないと、死ねない国『欧米に寝たきり老人はいない』
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    gabari 2015/09/22
  • 『ヨーロッパ史における戦争』はスゴ本

    戦争は社会を規定し、社会は戦争を規定する。 ヨーロッパ史を通じ、戦争歴史と社会の変遷は両軸を為していることが分かるスゴ。ヨーロッパ社会はもとより、今日の歴史戦争を通じていかに形成されてきたかについて理解できる。 戦争が常態化している中、平和とは単なる一時的な秩序に過ぎないのはなぜか。戦争の原因として宗教や経済から眺めるのは、見えてる部分だけで語ることに過ぎぬ。戦争歴史を通じて社会にロックインされており、この現状を築き上げたのは、他ならぬヨーロッパだということが分かる。 ヨーロッパの歴史を考察し、社会変化に伴う戦争の様相の変遷を概観した一冊。わずか250頁に1000年間の戦争歴史が包括的かつ体系的に圧縮されており、戦争を考える上で入門書であり基書になる。 書は、政治、経済、社会制度、技術戦争目的、そして現実の戦争の様相の相互関係を明確化している。著者は、社会が変化するに従って

    『ヨーロッパ史における戦争』はスゴ本
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    gabari 2013/10/04
  • このハヤカワがスゴい!

    オススメをもちよって、まったり熱く語り合うスゴオフ、今度は「ハヤカワ」だ。 つまり、早川書房が肴だ。SF、NV、JA、HM、NF、FT、epi、演劇、もちろんハードカバーやミステリマガジンもOKだ。それではと、ハヤカワ・マイベストを選ぼうにも……これがすっごく難しい。「この新潮文庫がスゴい!」と同じで、素晴らしいがありすぎるのだ。 「ハヤカワといえばSFだろ常識的に考えて」、「ハヤカワといえばミステリの王、いや女王」という意見がある。全面的に賛成……なのだが、わたしの傾向では、NV(ノヴェル)やNF(ノンフィクション)を好んで読む。シリーズ丸ごと推したいのがハヤカワepi文庫。epiとは、"epicentre"の略で、「震源」のこと。海外小説の素晴らしさを伝える発信源たる思いが込められているという(こっそり「よりぬきハヤカワさん」と呼んでいる)。スゴが、傑作が、徹夜小説があまりに多

    このハヤカワがスゴい!
  • ゲームで子育て「ダンボール戦機」

    これはヤバいぞ楽しいぞ、息子と対戦カスタマイズそして対戦の日々。 質は、「プラレス3四郎+ガンプラ+バーチャロン」。カスタマイズしたロボットを戦わせる、戦略を練る、戦術を選ぶ、動きを読み、裏をかき、一撃必殺―――これにアツくならねぇ漢はいねぇ! ペットを対戦させるのがポケモンなら、プラモを対戦させるのがダン戦。ポケモンで育ち、イナズマイレブンにハマった息子のハートを、LEVEL5はがっちりキャッチしている。ガンプラにハマり、Dreamcastがバーチャロン専用機だった親父にとって、中毒ゲームになっている。 そしてこれ、カスタマイズで変化(へんげ)する。 今までやってきた格ゲー、ロボゲーを思い出す。ミドルレンジなら、剣や棍の間合いを見切るソウルキャリバーやゼルダ。至近距離ならフトコロへ飛び込んで、ラッシュをかけるストII、バーチャ。中~遠距離になると、マシンガンからライフルまで、牽制かけつ

    ゲームで子育て「ダンボール戦機」
    gabari
    gabari 2011/08/17
    面白そう
  • この本がスゴい2010: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 ともすると似たようなばかりに淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」と教えていただいたおかげ。もちろん、好きなだけ・屋さんだけで完結しても問題ない。それでも全部読むのに一生以上かかるだろう。だけど、自分の地平を拡張するため、あえて知らない趣味、行かない場所に足を運ぶ。その収穫が、沢山の「あなた」からのオススメになる。昨年までの探索結果はこの通り。 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい!2006 このがスゴい!2005 このがスゴい!2004 さらに、今年は「スゴ」のチャネルを増やしたぞ。「スゴオフ」と銘打って、リアルでの交流を図ってきた(直近だとスゴオフ@ミステリを12/3にするよ)。ネット越しと違うのは、圧倒的な情報量。おすすめをプッシュする熱とエントロピーが

    この本がスゴい2010: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • 「論理トレーニング101題」はスゴ本

    東大教授が新入生にオススメする100冊」に、必ず登場する名著。 書は、安直ビジネス書に群がり、カモにされているカモリーマン向けではない。週末にナナメ読んで、「なんとなく分かった気分になる」自己満足を目指していない。1問1問、エンピツとノートを準備して、101問すべてに取り組むべし。「解説書なんかいくら読んだって論理の力は鍛えられない。ただ、実技あるのみ」のとおだ。やれば、やった分だけ向上する。 大きく2部に分かれており、前半は、接続詞に注意して正確に議論を読み取り、その骨格をつかまえるトレーニング。そして後半は、演繹と推測の適切さを論証し、さらに論証を批判的にとらえる訓練をする。すべて、①練習問題→②自力で解く→③解説と答えあわせのくり返し。章末に、ちとムズめの問題が待ちかまえており、③の理解を確かめることができる。200ページたらずの薄手のなのに、中はどろり濃厚で、「飛ばして」「ナ

    「論理トレーニング101題」はスゴ本
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    gabari 2010/08/24
    なんだ簡単だ。
  • じゃぁ最近のオヤヂは、若いとき本読んでたのか?

    前回のエントリ[「最近の若者はを読まない」当の理由]では、沢山の意見を頂いた。賛否いずれも、感謝感謝。賛成は嬉しいが、反論はありがたい。わたしの論拠の不備があらわになったから。愉快なのは米光さんの[「最近の若者はを読まない」当の理由の当の理由]。いかにも最近のオヤヂが言いそうでしょ? ■各時代の若者の読書率 いただいた反論のうち、かなりの説得力をもつのがあった。コレだ。 オヤヂどもは、今こそ読んでないかもしれないけれど、若かりし頃は、イマドキの若者よりも、もっと読んでいたんじゃぁないの?若年世代を定点観測した比較結果でないと意味がないんじゃないか? ああ確かに。だからこの週末に調べてみた、「最近の若者はを読まない」と嘆くオヤヂ連中が、若かった頃はどうだったかを。 「若者」は20~30代、「オヤヂ」はそれにプラス30しておこうか。それから調査上、「」とはマンガや雑誌以外の書籍

    じゃぁ最近のオヤヂは、若いとき本読んでたのか?
  • 「最近の若者はダメ論」まとめ

    近ごろ「最近の若者はダメ」が、(また)流行っているようなので、自エントリをまとめてみる。もし、「最近の若者は…」を見かけたら、ここを思い出してほしい。 きっかけは、職場の飲み会。「近ごろの若い連中はダメだ!」と一席ぶつオッサンがいたこと。それって、昔から言われてますね、と返すと、「何年何月何日に誰が言った!?出典どこだよ?何の根拠でそう断定できるんだよ?」ってオマエは小学生か。そこで調べてみたところ… ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1. 近ごろの若者は当事者意識がなく、意志薄弱で逃げてばかりいて、いつまでも「お客さま」でいる件について [URL] 「最近の若者はダメだ」と昔から言われているが、特に今の若者はひどい。当事者意識が欠如しており、いつも何かに依存し、消費し、批判するだけの「お客さま」でいつづけている――という小論。出典を隠すと、内田

    「最近の若者はダメ論」まとめ
    gabari
    gabari 2009/12/28
    なんか前もよんだきがするんだけど…
  • の~みそ、こねこね「数学ガール/ゲーデルの不完全性定理」

    脳がコンパイルされる読書。面白くて辛いスゴ。普段と違うアタマの部位がカッカしていることが自覚され、ちょっと気味わるい。 「数学ガール」とは、高校二年の「僕」が数学好きの美少女たちに翻弄される熱血恋愛バトル――というのはウソで、著者の言を借りるなら、「理系にとって最強の萌え」を目指した読みもの。ちょこっとラブ入りの物語ベースで、ガッコで学んだ数学とは一味も二味もちがう。 今回のテーマは、「ゲーデルの不完全性定理」――とはいうものの、いきなり斬り込むのではなく、準備として攻略ポイントを解説する。「ウソつきのパラドクス」や「0.999…は1に等しいか」、「数学的帰納法」あたりは楽しく読めたが、「ペアノの公理」「イプシロン・デルタ論法」あたりになると、ついていくのがやっとで、メインテーマである第10章「ゲーデルの不完全性定理」は理解できなかった。 もちろん、「何をやっているのか」は、登場人物の会

    の~みそ、こねこね「数学ガール/ゲーデルの不完全性定理」
    gabari
    gabari 2009/12/14
    現在読んでる。のーこね中。/の~こねってもう聞かなくなって久しいなぁ…
  • 「プレゼンテーションZen」はスゴ本

    読むだけでプレゼンが上達する。いや、「見るだけ」で上手くなる。 なぜなら、書そのものが、優れたプレゼンテーションのお手になっているから。 わたしはデザイナーではない。しかし、同じテーマについて、「まずいデザイン」と「うまいデザイン」が並んでいるなら、見分けることができる。デザインの原則――「コントラスト」「反復」「整列」「近接」を使って、凡庸なシートが、ダイナミックで統一感をもったものに変わっていく過程は、"見た"瞬間に理解できる。 世界プレゼンコンテストで第1位のジェフ・ブレンマン[URL]とか、「でかいプレゼン」で有名な高橋メソッド[URL]、マレーシア大学薬学部教授の講義スライドを読むというより、"見て"いるうちに、優れたプレゼンのキモに親しむことができる。もちろんビジュアルもテーマも全然ちがうが、どのような効果を狙っているか?そのためにどんなデザイン戦略でいるのか?が伝わってく

    「プレゼンテーションZen」はスゴ本
  • 嫁と「ラブプラス」

    買った。 これは、巨大な力を秘めている、あの言葉ぐらいの。 どんな言葉だって? ――落ちついてよく聞くんだ あの言葉を思い出して ぼくも いっしょに言う ぼくの左手に手をのせて おばさんたちの縄は切ったよ 時間だ! 答えを聞こう -‐''''"´ ̄``ヽ、              ____ /     _     ヽ        //´   __,,>、 /        ̄ ̄   {        /::/ / ̄:::::::::::::::\ l _ィニニア二二二ニヽ、j._      /::::l/::::::::::::::::::::::::::::::::l | 0Lj/-‐-レノ ノ_ヽ:::`ヽ     l:::::::::::/l/lノノ/_イ:::::l レ:r、/ イ゚テ   ピト`|::|      l:::::::::/ rtテ、  .ィtq l::::::|

    嫁と「ラブプラス」
  • 「本の現場」はスゴ本

    出版関係者は必読、好きな方も。 「はどのように生み出されいているのか?」「はどのように読まれているのか?」というテーマで連載していた記事をまとめ+補記したもの。たくさんの気づきと、手がかりと、新しいヒントが得られたスゴ。ヒントは追々このblogで実験していこうかと。 ■ ホントに「」は読まれなくなったのか? そんな疑問を、ずっと抱いている。たしかに通痛電車でケータイ(端末・ゲーム)を弄っている人は増えたけど、文庫を広げている人もいるわけで、それだけでケータイがを駆逐している!と煽られてもなぁ。図書館も盛況だし、子どもが通う学校も「朝の読書」にえらくチカラこぶ入れているようだ。 そして、「が売れない」というのも実感がわかない。いきつけの書店はいつもごったがえしており、レジに並ぶのがイヤでついAmazonを利用してしまう。村上某の新刊山に「お1人さま2冊限り」のタレ幕が下がってた

    「本の現場」はスゴ本
  • 「筆談ホステス」に学ぶ

    銀座のクラブのNo.1は、「筆談するホステス」という話。 幼い頃の病気で、耳が聞こえない。そのため、声によるコミュニケーションができない。当然のことながら疑問が出てくる。耳の聞こえないコに、ホステスなんてつとまるの? そんな問いかけに、彼女は明るく、"Yes!"と応える。メモとペンを使った筆談だけで、銀座No.1ホステスになったと帯にある。表紙のタイトルは、彼女の自筆で、文中にもちょくちょく出てくる。ていねいで、美しい字だ。 字ばかりでなく、ご人も然り。いわゆる美人顔だ。営業中(?)の写真を見るかぎり、一流の雰囲気がただよう――とはいっても、会話ができないというのは、接待職ではかなりのハンディキャップなのでは?と、いらぬ心配がページを進める動力となる。 しかしながら、余計なおせっかいのようだ。愛用のロデアのメモパッドにとモンブランの万年筆を使って筆談をする。普通の会話に比べると、どうし

    「筆談ホステス」に学ぶ
  • 大学教師が新入生にすすめる100冊

    恒例の100冊リスト。 ただし、これまでの趣向を外した。「ベスト100ランキング」は楽しいが、変わりばえしない。毎年似たような「ベスト100」をヒネり出すのも飽きた。ホントのところ、「大学新入生」と銘打っているものの、わたしのためのブックリストなのだ。読んできたやつ、未読のやつ、読みたいやつを抽出したりふり返るためのきっかけなのだから。 だから、今回はランキングをしない。母体のリストは、「大学教師が新入生にオススメする」なんだけれど、そこからの選出はわたしの手になるもの。今までのリスト作成の過程で知り合えたものや、「読まねばリスト」に追加したもの。積読山に刺さったまま、課題と化しているものを中心に100挙げた。 もちろんこの100冊を参考にしてもいいし、母体リストから自分専用の一覧を作ってもいい。母体のリストは三千弱になるが、元となったのは、以下のリスト。ブックガイドは多々あるが、「大学

    大学教師が新入生にすすめる100冊
  • 10ドルの大量破壊兵器「AK-47」がもたらした世界

    「こうと分かっていれば、自分は時計職人にでもなるべきだった」 アインシュタインのこの言葉を思い出す。自分の研究の"成果"である原子爆弾がもたらした惨事を知ったときのセリフだ。ミハイル・カラシニコフは、自分がつくったAK-47について、こう語っている。 「わたしは自分の発明を誇りに思っている。しかし、それがテロリストたちに使われているのが哀しい。人びとが使えて、農民の助けになるような機械を発明すればよかった。たとえば芝刈り機のようなものを」 単純な構造のため誰でも扱え、めったに故障せず、きわめて安価なアサルト・ライフルAK-47。この突撃銃は、戦争の形態から世界のパワーバランスまで変えてきた。累計一億挺以上つくられてきたAKの構造と、世界に蔓延していく様を、(悪い意味での)ジャーナリスティックに描いている。「アフリカクレジットカード」と呼ばれるほどコモディティ化しており、人類史上最も人を殺

    10ドルの大量破壊兵器「AK-47」がもたらした世界
  • はっきり言います、あなたのような生き方をしている限り、人生は千年あっても足りません。時間などいくらあったところで、間違った生き方をすればすぐに使い果たしてしまうものなのです

    はっきり言います、あなたのような生き方をしている限り、人生は千年あっても足りません。時間などいくらあったところで、間違った生き方をすればすぐに使い果たしてしまうものなのです 人生の原則として扱ってもいいが、かなえられなかった人生へのレクイエムとして読むと、より魅力的なになる。 「人生の短さについて」を読むと、ある気づきがもたらされるが、これを読もうとするような人は、遅かれ早かれ、自ら気づくに違いない。そのエッセンスはこうだ。 人は自分の時間を無駄遣いしている。自分が永遠に生きつづけるものと思い、他人のために使っている、今日という一日が、最後の一日かもしれないことを、忘れてしまっている。 死を免れないものとして、何もかもを恐れながら、そのくせ不死の存在であるかのように、何もかもを手に入れようと望んでいる。追い立てられるように毎日を過ごし、病にかかったかのように、未来を切望し、現在に辟易と

    はっきり言います、あなたのような生き方をしている限り、人生は千年あっても足りません。時間などいくらあったところで、間違った生き方をすればすぐに使い果たしてしまうものなのです
    gabari
    gabari 2009/04/20
  • インテリアとしての本と本棚「自宅の書棚」

    のある暮らしを提案する一冊。無性にの整理をしたくなることを請合う。 いや、「だらけで足の踏み場もない」とか、「これが倒れてきたら圧殺される」といった自嘲も聞こえる。このblogを覗いているなら、との戦いに明け暮れている方も多かろう(わたしの戦歴は「図書館を利用するようになるまでの20ステップ」にまとめた)。 しかし、書に出てくる、暮らし中で「を活かす」ライフスタイルを見せつけられると、自分の考えが誤っているのではないかと確信が持てなくなる。の山を自慢げに語るのは、奴隷の鎖自慢ではないかと冷や汗が出てくる。「おまえ、ただのコレクターじゃね? 読みもしないくせに」と言われている気がしてくる。 それぐらい「美しい」んだ。著名な作家や建築家たちのホーム・ライブラリーやリビングが紹介されており、どこもみっちりと収納され、ディスプレイされているにもかかわらず、不思議に「調和」というイメー

    インテリアとしての本と本棚「自宅の書棚」
  • フィクションとノンフィクションがせめぎあう「戦争の悲しみ」

    ヴェトナム戦争を、ハリウッド映画で知ったつもりの頭に、ガツンと一撃。 オリバー・ストーンやコッポラ、キューブリックだけじゃない。カチアートを追跡してその狂気に交ざり、おとなしいアメリカ人のダブスタに戸惑い、輝ける闇を覗き込んで震えた――が、これらはレイプする側か、現場を視姦する立場から描いたヴェトナム戦争。 反面これは、蹂躙される側から描いた抗米戦争。投下される爆弾と流れる血の量はハンパじゃないので気をつけて。空爆と空襲の違いは、片方が一方的に圧倒的なところにある。あんまりな描写にフィクションとして扱いたくなる。キャタピラにこびりついた人肉が腐りきって辟易し、河に入って戦車を洗車するくだりは見た人にしか書けない。 「…中でハンドルを握ってると、その感じがピンと来る。地面の小高くなっているとことか、木の切り株とか、倒れた煉瓦塀とかに乗り上げるのと全然違うぜ。あっ、こいつ間違いなく人間だ、人間

    フィクションとノンフィクションがせめぎあう「戦争の悲しみ」
    gabari
    gabari 2008/09/25