24日、第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組、稲葉陽八段(31)―藤井聡太七段(17)が行われ、藤井七段が129手で勝利した。 藤井七段は終盤まで追い込まれていたが、稲葉八段の一瞬のスキをついて逆転。最後は華麗な詰みに討ち取った。 勝負手 「まさか」それが正直な気持ちだった。 ずっと不利だった藤井七段のほうにチャンスが来てそうな、そういう予感はあった。 しかし、まさか相手玉に詰みが生じているとは、全く気が付かなかった。 中盤以降、少しずつ藤井七段が劣勢に追い込まれていった。 残り時間も少なく、相手はA級棋士の稲葉八段。 逆転するムードは感じられなかった。 しかし、藤井七段が敵陣に王手で飛車を打ち込んだ時、ちょっとムードが変わった。 稲葉八段がその王手を防ぐには、持ち駒を打てばいい。しかしどれを打っても後の変化に不都合が生じるのだ。 藤井七段の強烈な勝負手に稲葉八段が長考に入った。金を打つか歩