タイムトラベルに「記述の確定」という概念を絡めた短編。 設定上のポイント 「願いが叶う」:二人の理論が食い違ったら、どちらが優勢なのか民意が判定する。 「確定記述」:整合性が必要。「辻褄を合わせなければならない」ということはコストとして捉えることができる。 「隙間理論」:「確定記述」の隙間に、記述されていない好きなことを埋められる技術。 この作品の文章はすべて現在時制で書かれている。基本的に過去時制は出てこない。 ……と書いてあらためて気付いたけど、日本語には、現在時制・過去時制というものはあっても未来時制というものがないようだ。 とはいえ、「二人はもっと深い仲になる」というのは明らかに未来について語っていることだと理解できたりはする。 [以下、ネタバレ含む] 「円城塔なのにわかりやすい」という感想をいくつか見たのだけど……そこまでわかりやすいかな? いや、わかりやすいのは確かか。「たぶん
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