藤田直哉氏の『虚構内存在』の内容については、「すばる」に書評を書かせて頂いたので、また報告しますが、『虚構内存在』の193頁前後で(批判的に)言及されている「キャラクターリブ」に関して、参考資料として、関連する箇所を再掲しておきます。 【再掲】「社会運動2・0への想像力――批評・労働・キャラクターリブ」(『未来回路』2.0、2010年) 杉田 (略)僕が今ぼんやり考えているのは、キャラクター的なものの中に生命や他者性を実感するとは、どういうことか、っていうこと。ウーマンリブやアニマルリブの延長上にあるものとしての「キャラクターリブ」、と言いますか……。 杉田 ピーター・シンガーが『動物の解放』で、公民権運動や女性運動の延長上に、動物倫理の話を持ちだしますね。黒人や女性の権利を主張するだけでは、動物たちへの種差別は解消されない、と。しかしその先には、明らかに、非生命の話が出て来ている。「公民