図2 Yuki Kimura “PussGetstheBoot”, 2009 Wood, rock, glass, lacquer 30×50×62cm Yuki Kimura/Courtesy of the artist and Taka Ishii Gallery 写真は生まれたときは新しい「技術」に過ぎなかった。けれども、一九世紀後半にかけて全世界に普及するにつれ、写真を「作品」として認めてほしいという機運が――マーガレット・キャメロン(3)のような人たちですが――高まってきます。写真にはお金も手間も技術も必要だったわけですからね。そこで「写真はアートでありえるか」、ありえるなら絵画とは何が違うのかという問題が出てくる。これは「モダニズム写真の父」スティーグリッツ(4)が取り組んだ問題でもあった。最初のうちは、絵画でできることは写真でもできるという主張だった。なるほど写真は絵みたいに