オーバーツーリズムへの反発がバルセロナ(上)やベネチアなどで強まっている。持続可能な観光を模索する動きも見られ始めたが…… SIR FRANCIS CANKER PHOTOGRAPHY-MOMENT/GETTY IMAGES <スペインのバルセロナやイタリアのベネチアなど、人気観光地では地域社会にダメージが及ぶ「オーバーツーリズム」が叫ばれている。訪問税、Airbnb対抗事業......地域社会を殺さない観光は実現可能か。本誌「観光業の呪い」特集より> 「オーバーツーリズム」という言葉が広く知られるようになって久しい。特定の土地に膨大な数の観光客が押し寄せることにより、地域住民の暮らしや自然環境に悪影響が及ぶ現象のことだ。スペインのバルセロナやイタリアのベネチアなど、観光客に人気のある都市では住民の反発も高まっている。 観光業界は当然、収益を増やすために観光客を呼び込みたい。政府にも、雇用