記録的猛暑で熱中症による死者や救急搬送が相次いだ今夏。エアコンがなかったり、電気代を節約せざるを得ない低所得者や独居高齢者といった社会的弱者を直撃した。生活困窮者の支援団体は、今後も起きる可能性のある猛暑に備えて、生活保護費に暖房代などを加算する冬季の制度を夏季にも適用することや、低所得世帯への電気代減免措置を近く国に求める。【市川明代】 東京都内でも暑さが厳しいと言われる板橋区によると、23区内での熱中症による死者136人(8日現在、都監察医務院調べ)のうち、少なくとも14人は区内在住者だった。 生活困窮者を支援する「板橋生活と健康を守る会」によると、生活保護を受けていた独居女性(83)が8月中旬、自室から遺体で見つかった。7月末に熱中症で死亡したとみられ、同会は「8月上旬、毎回来る都営住宅の相談会に来ないので心配していた。エアコンはつけていなかったのではないか」と話す。 埼玉県では、生