【ソウル=箱田哲也】ハンドルネーム「ミネルバ」の名前でインターネット上に書き込んだ経済予測を次々と的中させる一方、虚偽事実を流したとして韓国検察当局に逮捕・起訴された男性に対し、ソウル中央地裁は20日、無罪判決を言い渡した。 ミネルバは通貨ウォンの急落や(米証券大手)リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)などを予告。ネット上で「経済大統領」の異名を誇った。これに対し、韓国政府は敏感に反応し、書き込みを受けて否定会見を開くなどした。 ソウル中央地検は1月、虚偽事実を流布したとして、電気通信事業法違反で男性を逮捕。単なる書き込みの主の責任をそこまで問えるのか、専門家らの間でも賛否が分かれていた。政府・与党は、この問題を契機に、ネット規制を強めようとしているが、今回の無罪判決は関連法の成立にも大きな影響を与えそうだ。