2010年10月29日17:45 カテゴリ本経済 高度成長は「一度きりの幸運」だったのか 日本のいわゆるデフレの実態は長期不況であり、それを脱却するには成長率を上げるしかない――これは多くの経済学者のコンセンサスだが、ではどうすれば成長率が上がるのか、という点についてはコンセンサスがない。本書は戦後の高度成長の時期についての多くの実証研究をサーベイし、それが一度きりの幸運だったのかもしれないと示唆している。 日本の戦後の成長の要因を、終戦直後の「傾斜生産方式」や、銀行による産業金融などの計画経済的な手法に求める見解が多いが、本書は実証データにもとづいてこうした通説を否定し、戦後の日本経済の出発点を1940年代末からのドッジ・ラインに求める。それは統制経済をやめてインフレに終止符を打ち、日本経済を「普通の自由市場」にした。それは90年代のアジア金融危機に際してIMFの行なった介入と同じく、短
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