物語とはいったい何か? 2014年9月2日~4日の3日間、パシフィコ横浜にて日本最大のゲーム開発者向けカンファレンス“CEDEC 2014”が開催。ここでは、開催初日に行われた冲方丁氏による基調講演“物語の力”の模様をお届けしよう。 冲方丁氏といえば、『マルドゥック・スクランブル』や『天地明察』などでおなじみの、当代きっての人気作家。そんな冲方氏が“物語”を語るとあって、会場は大盛況となった。講演は、モニターによるプレゼン資料の提示などは一切なく、まさに冲方氏のひとり語りといった様相。それはあたかも落語家のようでもあり、ギター1本で勝負をするアーティストのようでもあり……と、いずれにせよ言葉の力を信じていることを実感させるスタイルは、冲方氏の言葉に対するスタンスを象徴するようで力強くもあり、美しくもあった。 さて、いまや人気作家の冲方氏だが、じつはゲーム業界との縁も浅からぬものがあり、14
あのシナリオをどうやって3DSに? 20年の時を経て甦る「闘神都市」の疑問を,イメージエポック・御影氏とアリスソフト・TADA氏に聞いてきた ライター:川崎政一郎 12→ イメージエポックから2014年1月30日の発売が予定されているニンテンドー3DS用ソフト「闘神都市」。本作は,1994年にアリスソフトから発売されたPC用アダルトゲーム「闘神都市II」をベースに,さまざまなリファインを行ったタイトルだ。 その概要については,4Gamerでも10月31日に第一報を掲載し,その後も何度か取り上げているが,オリジナルである闘神都市IIのプレイ経験がある人であれば,きっと疑問を持ったことだろう。“果たしてあのシナリオを,コンシューマゲームに移植することが可能なのか”,と。 名作として今なお語り継がれる同作だが,その名作たる由縁には,アダルトシーン抜きでは決して語ることのできない,シナリオの妙があ
イシイジロウ氏ら第一線で活躍するクリエイターがアドベンチャーゲームを語り尽くす!――「弟切草」「かまいたちの夜」から始まった僕らのアドベンチャーゲーム開発史(前編) 副編集長:TAITAI カメラマン:佐々木秀二 123→ 事の発端は,アドベンチャーゲーム制作の第一人者として知られるレベルファイブのイシイジロウ氏が,こんな発言をしたところから始まった。 「ゲームの物語づくりの最先端が“いま”“どこに”あるのかを確認しなければならない」 「君と彼女と彼女の恋。」 これは,ニトロプラスより6月28日に発売された「君と彼女と彼女の恋。」(18禁ゲーム)をプレイしたイシイ氏が,同作の内容を受けて発したコメントだ。曰く「アドベンチャゲームの最先端を切り拓いた作品の誕生を踏まえ,アドベンチャーゲームのこれまでの歴史,そしてこれからを語っておきたい」というのだ。 元々は,イシイ氏を中心にしたアドベンチャ
夢を拡張する物語「ROBOTICS;NOTES」が目指したもの――5pb.志倉千代丸氏が語る,コンテンツとビジネスの理想の関係 ライター:坂上秋成 カメラマン:田井中純平 1234→ 「ROBOTICS;NOTES」(PS3 / Xbox 360)は,2012年6月28日に5pb.から発売されたノベルゲームだ。5pb.は,これまでに科学アドベンチャーシリーズとして「CHAOS;HEAD NOAH」(PC / PS3 / Xbox 360 / PSP / Android / iOS)「STEINS;GATE」(PC / Xbox 360 / PS3 / PSP / iOS)の2作を世に送り出しており,本作はその第3弾にあたる。 科学アドベンチャーシリーズの魅力は,さまざまな角度から語ることができるが,その一例を挙げるなら,魅力的なキャラクター達による人間ドラマを描きつつも,同時に身近な科学技
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