「消波ブロック」と聞いてすぐさまピンとくる人は、建設業関係者か相当なコンクリート愛好家だろう。港や河川敷にごろごろ転がっている、三角形とも三角錐とも名状しがたい無骨なコンクリートの塊。一般的には「テトラポッド」の名で親しまれているが、これは最大手メーカーである不動テトラの商標で、正式名称は「消波ブロック」、あるいは平たい形のものと併せて「消波・根固ブロック」などと呼ばれる。 浜辺に大量のブロック 3月中旬、茨城県沿岸部で大量の消波ブロックが造られていた。訪れた時点ですでに製造は佳境を迎え、独特の丸みを帯びた4脚のブロックが海水浴場にひしめき合う。「ここまで大規模な現場はなかなかない」。不動テトラ東京本店茨城営業所の横田健蔵所長が目を細めるのもうなずける。 波がぶつかることで威力を減衰させるブロックは、防災や海岸浸食対策として港や浜辺に設置されている。ひとつひとつが重くサイズも大きいブロック
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