船に乗ってタイのリペ島沖を漂流していたロヒンギャ人の難民(2015年5月14日撮影)。(c)AFP/Christophe ARCHAMBAULT 【5月21日 AFP】インド洋(Indian Ocean)北東のアンダマン海(Andaman Sea)を漂流中に救助された少数民族ロヒンギャ(Rohingya)人たちが、難民船に乗り込むためには1人1100ドル(約13万円)が必要だった。彼らは、タイ南部を中心とする人身売買の闇市場の犠牲者たちだ。 やせ衰え、汚れた衣服をまとったロヒンギャ人たちが詰め込まれた木造船。乗っていたモハマド・サリムさん(30)は目的地に到着したら、業者に要求された4000マレーシアリンギット(約13万円)を、兄が払うはずだったと語った。「まだ何も払っていない。ただマレーシアに着きたい」。無慈悲な密航業者たちのネットワークが分裂すると、必死で逃れてきた難民たちは取り残され