日本人の英語への苦手意識が生んだ“悲劇” 最後に付け足したい。テレビには容貌の可愛さやバラエティー的なリアクション芸の巧みさがマストになる場面が多い。したがって今後もハーフ・タレントは増え続け、時間帯によっては「ハーフづくし」で番組が構成されるだろうことは想像に難くない。ただ、その時にひとつ覚えておいてほしいことがある。フルにバイリンガルで専門知識を持ち、才能に満ち溢れたハーフやクォーターがすでにいっぱいおり、発掘されないまま放置されていることを。市川紗椰やモーリーはそれぞれがどっしりとした教養と思考能力を持っている。それは今後の『ユアタイム』でも時間の割当次第で存分に発掘できる、隠れた資源だ。市川紗椰は例えばジェイムズ・ジョイスの全作品をほぼすべて読破しており、芥川賞候補の小説も発表前からまめに追いかけている。ぼく自身は大麻やコカインだけでなく、アメリカのトランプ現象からボスニアに浸透す