コロナで垣間見えるシンガポールの外国人搾取:中国のモデルとなったシンガポールの独裁の政策 新井聖子 (慶應義塾大学SFC研究所 上級所員) 2020.06.08 シンガポールのコロナ感染者急増 シンガポールは今年3月まで感染者が1000人弱で,抑え込みに成功したとみられていた。しかし,4月以降,低所得の外国人労働者の集団から感染者が急増し,4月末には約1万6千人,5月末には約3万5千人になり,人口100万人当たりの感染者数は約6千人で,これは米国より多い。急増した感染者数の99%以上は低所得の外国人労働者である。死者は計23人(人口100万人当たり4人)と少ないが,その理由は低所得の外国人労働者が若いためとされている。ただし,そもそも政府の隠蔽もあり,死者の数の信頼性はない。 シンガポールの外国人搾取と「張り子の虎」の実態 シンガポールの国名の意味は「ライオンの街」だが,実態はまさに「張り