【マニラ矢野純一】25日から4日間の日程で訪日するフィリピンのアキノ大統領が16日、毎日新聞などと会見した。中国と領有権を争う南シナ海の問題について「我々は大国(中国)に勝ち目はない」と語る一方、「日本の役割に期待する」との期待感を表明した。 アキノ氏は「日本が輸入する石油の多くは、南シナ海を通り、航行の自由は日本にも重要だ」とし、「日本は関係国として国際法にのっとった解決に協力してほしい」と求めた。 先月下旬の訪中で、130億ドルの新たな直接投資を取り付けるなど経済関係を強化したことについては、「領土問題は(経済問題とは)別」との認識を示し、「フィリピンの主張は変わっていない」とも話した。 4日間の訪日では、宮城県石巻市を訪問。フィリピン人被災者とも対話するという。