WHOでは、夫から妻への暴力、ドメスティック・バイオレンスが世界的な社会問題となっており、また女性の健康や子どもの出産にも大きな影響を与えているにもかかわらず、統一基準の実態調査が行われておらず、問題の深刻さの認識や啓蒙、あるいは問題解決へ向けての行動計画の妨げとなっていることから、各国現地の研究者や女性団体などの協力を得て、調査結果が有効に活用されるかどうかも考慮しながら、2000年以降11カ国を選定し国際比較調査を実施した。なお、報告書ではDV(ドメスティック・バイオレンス)は幼児虐待や高齢者虐待を含むので、IPV(intimate partner violence)という用語を採用している。(別の調査による日本における状況は図録2790、2792参照) 新しい年次のデータは図録2792jに掲げたので参照されたい。 ここではこの調査の一番基本的な結果であるDV被害女性の経験率を図示した