いよいよ人生最大の不条理に取り組む時が来ました。 恋人がいないのは自分に魅力がないからと思っている男性は、500パーセント間違っています。自分ではなく、精子が卵子より価値がないから、あぶれる男が出てくるのです。 動物の世界でも、基本的に雌が雄を選びます。だから雄は雌の「オーケー」をもらえるように、他の雄と激しく競争しなければなりません。動物も一般に雌の売手市場で、あぶれるのは雄です。特に一夫多妻の種では、雄の大半が生殖のチャンスを奪われています。 一例をあげると、ゾウアザラシの雄は十頭から三十頭の雌を独占してハーレムを作ります。特に強い雄は二百頭のハーレムを構えて、百頭以上の子どもを設けます。一方、脱落した大多数の独身雄は、ひたすら他の雄と戦って、ハーレムの主になろうと奮闘するのです。しかし結局、多くの雄は苦労のかいもなく、一回も交尾ができずに死んでゆきます(人間に生まれてよかった)。 し
恋を科学的に分析してきましたが、これまでの話をまとめておきます。 愛が芽生えると、脳の中の覚醒剤PEAの働きで、性交して子供を生むのに十分な期間、恋人どうし引かれあいます。その情熱が冷めたころには、脳内麻薬エンドルフィンによって夫は妻に強く愛着し、家庭にとどまって妻子を守ります。 結婚生活は二人に人生最大の幸せ(ほんわか気分)をもたらすでしょう。この「ほんわか気分」と密接な関係のある物質が、「幸福ホルモン」セロトニンです。脳内のセロトニンが多いと、癒され落ち着いた気分になりますが、減少すると憂うつになり、自殺しやすくなります。 セロトニンを増やすSSRI(セロトニン再取り込み阻害剤)は、うつ病の治療に使われています。飲むと幸福感と安心感が増すので、通称ハッピードラッグ(幸福剤)とも呼ばれます。中でも「プロザック」という製品は1988年にアメリカで発売されて以来、爆発的な人気を呼びました。使
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