日本電気株式会社(以下、NEC)は10月25日、ベクトルスーパーコンピュータの新製品「SXシリーズ モデルSX-9(以下、SX-9)」を発表した。同日から世界同時に販売活動を、2008年3月から出荷を開始する。 SX-9は、ナノテクノロジのシミュレーションのような最先端研究分野、気象・気候解析のような大規模シミュレーション分野などで利用されるスーパーコンピュータ。研究開発のツールとして利用されるのだが、そこでのニーズを、第一コンピュータ事業本部長の西川岳氏は次のように説明する。「研究者の目的は研究成果をいち早く出すこと。生産性を上げるには、プログラミングがしやすく、シミュレーションはとにかく短時間で終わらせなくてはならない」。そこで「使いやすさと高性能の両立をめざした」(同氏)のが、今回のSX-9である。 最大の特徴は、単一コア当たり10億回/秒の浮動小数演算性能に値する102.4GFLO