加藤敏・十一元三・田中康雄 他 「座談会/いま、アスペルガー症候群が注目されている背景」 『現代のエスプリ』 (464),5〜39,2006/3. 田中 杉山登志郎先生が「そだちの科学」五号(二〇〇五年十月)で、相談に来ているアスペルガー症候群と診断された方のうち、触法行為は四・七%で、九五%以上は触法行為とは無関係であったという自験例を出していますね。 おそらくこの論文。 杉山登志郎, 「アスペルガー症候群の現在」, 『そだちの科学』 (5),9〜21,2005/10(日本評論社). 加藤 ラカン派精神分析の見地からすると、あくまで喩えですけれど、精神病は、机に脚が四本あるうち一本が欠如している病態で、その一本をどう補うかが課題となるととらえられる。この見地からすればアスペルガー症候群でも、一本ない脚をどうするのかということが問題になるわけです。その場合にまずは、ドナウィリアムズが良い例