新しい指針に基づいた京都市消防局の講習の様子=1月17日午前10時21分、京都市南区の市民防災センター(永山準撮影) 人工呼吸は省略してもOK-。救急車の到着前に行う心肺蘇生法について、全国の消防本部が行う講習が様変わりしている。経験がない人には難しい印象が強い人工呼吸を省略することで、とっさの場合に、居合わせた人が取り組みやすい心臓マッサージなどの応急手当てを行うケースを増やそうというのが狙いだ。(永山準) 胸骨圧迫が重要 「人工呼吸をためらう場合は、やらなくていいですから」 京都市南区の市民防災センターで市消防局が行った市民向けの救命講習で、指導員の中根光司さん(64)がこう語りかけると、参加者約20人の中には意外そうな表情を浮かべる人もいた。 代わりに中根さんが強調したのは「胸骨圧迫」、いわゆる心臓マッサージの重要性だ。救急車が到着するまでの間、1分当たり少なくとも100回のペースで